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6 女の子グループB 料理組

一応これで全員紹介



「さて、じゃあお昼の準備をしながら始めようか」


厨房に移ってからお昼の準備と共に授業を始める。貴族なのに料理が出来るのかと疑問に思う人間も多いだろうけど、これでも使用人の真似事をしていた時期と、とある料理人の見習いをしていた時期があるのでそこそこ自信がある。


料理に関しては基本的に最年長のミモザを中心に行っているが、これからは交代で俺も作ろうと思う。


「先生の料理久しぶりで楽しみです」

「うー、たのしみー」


嬉しそうに話すミモザの隣でおっとりとしている猫耳と猫尻尾が特徴の少女は猫人族のミーヤ。所謂亜人と呼ばれる種族なのだが、亜人はどの国でも冷遇されやすいので、こうして保護するまではかなり酷い扱いをされていたそうだ。その証拠というか、言語能力が欠損してしまっているが、それでも幸せになって欲しいものだ。


「先生、わっちは何をすればいいの?」

「ローザは包丁とは相性悪いから、まずは野菜の水洗いね」

「はーい」


そう返事をするのはドライアド、所謂樹の妖精と人間のハーフのローザ。世界的にも珍しいドライアドとのハーフなのだが、母親のドライアドでは育てられないとのことで俺が預かることになった。不器用ではないけど、刃物との相性があまりよくないので基本的には味付けや下準備などをメインにやって貰っている。


「じゃあ、ウチは野菜切るね」

「ああ。頼むよトゥーネ」


そして料理グループで唯一ミモザと同じ純粋な人間のトゥーネ。顔の半分に火傷跡が残っている少女なのだが・・・この子は親からの虐待でこうして顔に火傷跡を残すことになってしまったのだ。もう少し早く出会っていればこの子の傷を治癒魔法で癒してあげられたので、今はなんとか元に戻せるように再生魔法の勉強をしている。本人にはいいとは言われるが、せっかくの美人さんが台無しになりかねないので頑張ろう。


「さて、ミモザもミーヤも早く準備をしなさい。私のご飯なんてこれからはいつでも食べれるんだからね」

「先生のご飯だから嬉しいんです。先生本当に優しい親みたいに接してくれるので嬉しいんです」

「そんなの当たり前だろ?私は実の娘とこの孤児院の皆のことを愛しているからね」

「先生・・・はい!」


感激したように頷くミモザ。大袈裟な反応だが他のメンバーも各々頷いて言った。


「うー、うれしいー」

「わっちもじゃ」

「ウチは別にそれほどでもないけど」


嬉しそうに尻尾と耳を動かすミーヤに、嬉しそうに微笑むローザ。そして顔を反らしつつも嬉しそうにするトゥーネ。個性豊かだが、こうして顔を並べれば皆可愛い我が子だ。リリスに言ったら嫉妬されるかもしれないが、それくらいこの子達のことも大切なのだ。


そうして皆で調理をして昼御飯を作るのが午前中最後の授業になる。









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