KANTA
スポ根?
主人公 朝倉カンタ 無気力な長身の少年。身長198センチ
ヒロイン 響テンコ 活発なバスケ部マネージャー
緑川駿 カンタとテンコの同級生 バスケに真面目な小柄な少年
ウドの大木 意味;体ばかり大きく立派だが何の役にも立たないこと
「駄目だ」
「な、なんで…どうして!」
「うちの決まりだからな」
「そ、そんな…」
「しっかりと 入部届 出してもらうぞ」
「えぇ…」
「何か体入でもしてきたらどうだ」
「はぁ…めんどくさいなぁ…」
『スポーツ嫌いなんだけどな…』
回想
「カンタはパスしなくていいからココに来た敵だけ止めて」
「うん」
「それは味方!!!カンタ!」
「また カンタ のせいで負けたよ…」
「ああいううのウドの大木って言うんだって」
回想(終)
『おれにはなにもできないただ 大きい だけの木なんだけどな』
「カンちゃん!」
「テンコ?なに」
「今から私部活なの!」
「そう、何部だっけ」
「バスケ部!部活決まった?」
「うんうんまだ」
「なら一緒においで?バスケの活動見せてあげる!」
「うわっ! 引っ張んないでよ」
「パス!」
「走れぇ!!!」
ボー…
「聞いてるの!?カンちゃん」
「うん」
「復唱してください」
「あつぃ だるい めんどくさい」
「それいつものカンちゃんじゃん!もう!私が言ってるのは」
「バスケのことでしょ…」
「う、うん 聞いてたんだ どう?入る気になった?」
「ぜったいやだよ…こんな早いチームプレイ?昔使えないって言われ続けてたんだからこれで。」
「確かにそうだけど けどほらあのときはちっちゃかったから」
「うーん…やだなぁ 部活はしたくないよおれ。」
「けどどこか入らないとほらあれしないといけないよ?」
グラウンドの端で草をムシる少年らが居た
「うーん…あれは絶対やだな…」
「じゃ!うちおいで?」
「けどここ 弱小でしょ。」
「ちょっとカンちゃん!」
ボールが転がってくる
「あ、取ってあげてカンちゃん」
「うん…はい」
ビュン! ガシャン!
「あ…加減すんの忘れてた」
「もう!どうすんの!あんなぐちゃぐちゃにして!」
「おい…そこのでかいの!」
「テンコ あとよろしく」
「ちょっと!」
「逃さん!!!」
バスケ部員がカンタを囲んだ
「えーっと…」
「おぉまぇえぇぇぇ…」
ジーっとカンタを見つめる短髪の少年
「お前 うちにはいらないか?」
「え、」
「話し聞いてたぞ。やることないんだろ?」
「まぁ…」
「お前が言うように確かにおれらは弱小チームだ」
「すいません」
「正直ぶん殴りたかった」
「すいません」
「お前なぁ…すいませんしか言えねぇのかよ」
「ごめんなさい」
「はぁ…まぁいい。おれがいきなりこんな話しするにも訳がある、ココに居るのがうちのチームメイトだ」
小柄な体格が多い 唯一 今話しかけてきている先輩は普通より少し大きいが、カンタよりかは小さい
「小さいですね」
「っころすぞ後輩」
「すいません」
そこにテンコが割って入ってくる
「カンタが生意気でほんとすいません!!!何でもしますので!」
「なんでもねぇ…よしカンタ入部したら あれ壊したことを許してやる。」
カンタの投げたボールで壊れたボールを入れるかごを指さして嫌な笑顔を浮かべた
「えぇ…」
「いいじゃない入ろう?体動かそうよ」
「けどなぁ」
「苦手克服のチャンスだよ!」
「うーん…じゃぁちょっとだけ」
「よし!決まりだなおれは3年の橘だキャプテンでポジションはPFなんでも聞いてくれ よろしくな カンタでいいのか?」
「はい朝倉寛太です」
「おう!よろしくなカンタ!お前はセンターでいいか?」
「なんですかそれ」
「ポジションの話だよ。」
「ポジション?」
「あぁ おれは 今パワーフォワード身長がでかいしリバウンド力もあるからな」
「???」
「要するにお前の仕事はゴール下でのボールの奪い合いをするんだ」
「はぁ」
「じゃぁ明日からよろしくな」
「いいですけど いきなりですね」
「俺は反対ですけどね」
突然後ろから声がした
「緑川?」
「お前部活なんかやったことないだろ。」
「そですけどなにか。」
「分かるよ ダラダラしてたんだろ目が腐ってる そんな奴が今から大会だなんだって練習してる俺らの中に入って来られても 足並揃えられるのか?」
「緑川…それはやってれば揃うもんだからさ」
「そうそうそれにおれら弱小だぞ 大会なんか」
「ちっ! 先輩達もそんなんだから 予選敗退とかになるんすよ!」
「なんだと?!」
「なんですか。今ここでポイント稼いでるのは僕です。結局努力なんですよ」
「テンコ、アレだれ」
「4組の緑川君。やる気はあるんだけどちょっと性格がね…」
「ふーん」
「ルールも知らないような奴とやりたくないっす」
「今から教えていけばいいだろう」
「それならシュート練習してたほうが効率的です。教えるなら先輩らだけでやってください」
緑川はボールを片付けにいった
「すまんな。」
「いえ、大丈夫です。」
帰り道
「じゃぁカンちゃんどうするの?」
「草むしりする。」
「えぇ!なんで?」
「だって。めんどくさそうだし。それにまた同じ仕事任されたもん。やだよ」
「カンちゃん ほんとにそれでいいんだね?」
「うん」
「そっか…わかったよじゃぁ明日ね」
「バイバイテンコ」
回想
『お前目腐ってんな』
『俺らの中に入って足並み揃えられんのか?』
『カンタのせいで 負けた』
回想(終)
「痛っ」
考えごとをしてたら電柱にぶち当たるカンタ
「道間違えた」
近くから トントン とボールを地面につく音が聞こえる
「ハァ…ハァ…おれがもっと強ければ!」
ボールをバスケットから外してしまう
「くそっ!」
じー
「お前…何してんだ?」
「いえ続けてください」
「やりづらいわ!」
近くのベンチに腰掛ける緑川
「何しに来たんだよ。言っとくけどお前のことなんか認めないからな。」
「緑川くんはなんでバスケしてるんですか」
「あ?」
「なんであんな怒ってバスケしてるのかなと、思って」
「お前いちいちカンに触ること言うな。」
「すいません」
「やりたいからやってんだよ」
「やりたいから」
「そうだよそれ以外に理由なんてあるのか?」
「仕方なくやってるのかと」
「んなわけねぇだろ。本気だからイライラするんだよ お前にも 先輩にもな やる気ないならやめてしまえばいいのに。」
「…本気だから」
「あぁ」
「緑川君は自分のせいで負けた試合があっても続けますか」
「続けるに決まってんだろ。それは次のおれのためになるし。何しろ成長できるからな」
「もし 僕が同じチームで僕のせいで負けても 緑川くんは僕を攻めますか」
「なんだその質問は。お前が本気なら攻めねぇよ バカにはするかも」
「…」
「シュンってすんなよ、スポーツって楽しくやる…ってお前なんだよ」
「いえ聞きたかったので性格悪い緑川君に」
「ぶっ殺すぞ」
ガラの悪そうな学生が公園に入ってきた。
「よぉ!みどりん」
「坂本。お前」
「お前もしつこいなぁおれらに負けたんだから大人しくバスケやめればいいのに ハハハッ!」
「おれがやめようとお前らには関係ないことだろ」
「いやいや。邪魔なんだよだからどけよ!」
凄んできた学生は緑川に殴りかかろうとする。がカンタがそれを止めた
「おめぇはなんだデカイの」
「キミはバスケ好きでやってるの?」
「あぁ?暇つぶしだよ!そしたらよ面白い奴が居たからやめられなくなったんだよ」
「そうか。」
「緑川君」
「あぁ?」
「僕にバスケ教えてください。」
「はぁ?なんでだよ!」
「こいつらをバスケでぶっ飛ばしたいので。」
「ハハハ!威勢いいな!おうこいよ」
「3ポイント先取で勝ちこれでいいか」
「1on1でボコボコにされたのに よく挑むよな。」
「今度は負けねぇよ」
「へへっ」
「朝倉…おれが指示を出す。お前は俺にパスしてろ。おれが入れる」
「分かった」
「おらぁぁ!」
「あっ!」
坂本はカンタのもつボールをはたき落として奪い取る
「何してんだ!ぼーっとすんな!本気でやれ!」
「うん」
「へへっ!ほれシュートゥ」
投げられたボールをカットしたカンタ
「なにぃ!!」
『身長だけじゃねぇ すべてがデカイし長いからアイツは一歩で事足りるのか』
バシッ カンタは坂本のボールをはたき落とす
「ナイス!」
カンタのカットしたボールは緑川に飛んでくる緑川はそれをキャッチするが、緑川の目の前に坂本のパートナーが現れ緑川のシュートを妨害しに来る
「くそっ!」
ガコン ボールはバスケットから外れる
「カンタ!」
「分かってるよ…うっ!」
脇腹に痛みを感じてボールを落としてしまう。坂本はカンタの脇腹に肘打ちをかましていた
「おいおい!どうしたぁ!しっかり持っとけよ」
「卑怯者め…」
「お前には止められねぇよみどりん」
緑川を抜いていく坂本 だが坂本は異変に気づき止まる。
「はっ!?」
坂本の手からボールがなくなっていた。ボールはカンタの近くに転がっていた。
「お前ぇぇぇ」
「成長してんだよおれは」
「生意気言いやがる」
「カンタ!」
緑川はカンタからボールを受け取る。坂本のパートナーは一出遅れる緑川のシュートはゴールに入った。
「よし!」
「はいはい…ハンデなのにそんな必死にやって楽しいかよ」
「なに?」
「こうでもしないと、一方的すぎてつまんねぇだろ」
「クソ野郎め」
「坂本くんでしたっけ」
「あ?」
「本気で来てください」
「なに?」
「今のがハンデならショボ過ぎだわ 反則してるし」
ピキピキ
「いいだろう本気でやってやるわ!おい!」
坂本はパートナーにパスするとすぐに一点入れてしまった
「なんだ」
「これが本気だよ?緑川くん へへへへ」
「そんな」
立て続けに一点入れてしまった。1-2
「あぁーあーまぁた負けるぞぉみどりんよぉ 仲間居てもたいしたことねぇな」
「くっ…」
『おれがカンタの足引っ張ってどうすんだよ』
「緑川くん!」
「…カンタ」
「今日は一人じゃないよ!」
「あぁ…分かってるよ。」
「なんだなんだ仲良しごっこですかぁ? きっしょいわぁ」
「黙れ坂本。おれはな、お前みたいななにも考えずに適当生きてるようなやつが大嫌いだ。 バスケに本気じゃない奴はもっと嫌いだ。そんなひねくれた考えしてる奴にひねくれた仲間ができたんだよ。負けるわけねぇんだよ…今日お前を潰してやる今カンタを笑ったことも含めてな。」
「へぇー怖い怖い」
「カンタ」
「なに」
「思いっきりやろうぜお互い」
「もち!」
「青春野郎はさぶいんだよ!」
「ふっ!」
2-2
「リーチだ坂本!」
「くそっ いつものやるぞ」
ボールを持った緑川に肘打ちをかます坂本のパートナー
「がっ…」
「これでシュート役は居なくなったなぁおい!」
『まけたくねぇ!こんな奴に』
「緑川くん!」
「わかってるって…」
緑川はボールをカンタにパスする。
「決めろよカンタ。」
「もう終わりだっつってんだろ!!!」
「ふんがぁぁ!!」
カンタは全力でダンクを決めた ゴールが壊れてしまった 坂本とパートナーは口を開けたまま閉じれなかった。
「ナイス…しゅー」
「へへ」
ハイタッチをする二人
「ば、化けもんだぁ!!!」
坂本達は逃げていった。 緑川とカンタは力が抜けてその場に寝転がった
「はは…すっきりした。」
「楽しかったよ緑川くん」
「あぁ、お前…すげーな。」
「本気でやると何か壊しちゃうのが怖くて。」
「それで力をセーブして生きてきたのか」
「うん、まぁね」
「もったいねぇな…けどあの馬鹿力じゃ仕方ねぇわな」
「そうだよねー」
「なぁカンタ…これからも一緒にバスケしようぜ。」
「え?」
「お前とならなんでもできそうだ。」
「緑川くん名前で呼ぶんだね」
「いいだろ別に!」
「おーい!」
聞き覚えのある声がした。バスケ部の先輩達だった。
「大丈夫か!」
「主将に先輩達も…なんでココに…」
「テンコかな」
「あぁ、中之から連絡あってさ。お前らが西高の奴とバスケしてるって。」
「あぁ…そういうことか」
「緑川今までなんかゴメンな。後輩に説教されてちゃまだまだだわ。」
「だな。」
「新人!お前すごかったよ!なんだよ最後のダンク! 腰抜けたわ!」
「ありがとうございます?」
「大会なんか諦めてたけど。お前ら見てたらまだいけるのかなーって思ったよ。ね、キャプテン」
「あ、あぁ!革命が起こるぞ!レボリューション!だ」
…シーン
「滑りましたね。キャプテン」
「うるせぇぞ新人!」
翌日 体育館
「な、なんだよそれ」
「ただのジャンプですキャプテン」
カンタはダンクシュートを決めた。
「いや 分かるけど 人間じゃねぇだろ…」
「そうですか?」
「おいカンタ おれとやろうぜ」
「模擬試合ってやつだよ」
「良かったやる気になったんだね。楽しそうにやってる、久しぶりに見たなあんなカンちゃん」
「集合! いいか!来週西高と交流試合をするが なめらっれっぱなしだったのも昨日まで今日から瀬戸高はウインターカップに向けて 特訓 を始めるぞ!」
「おぉ!!!」
『めんどくさいことはいっぱいあるけど 本気を出してすっきりした後はバスケが楽しくなっていた。 前ほどめんどくさいことが嫌いじゃなくなった。 あと』
「カンタ!全力でやれよな」
「うん」
『ちょっとスポーツが楽しくなった』
書いてて懐かしくなりました