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8話 家でデートをしたら(追加ストーリー)

特にする事もないので、私はベッドの上で寛います。


「あー・・・暇だわー」


どうしてこんなに暇かと言いますと、

私の義足をメンテナンスに出してる為大変歩きづらく、

特に何もする事が出来ないのです。


早くハロルドが帰ってきて、義足も持ってきてくれたらいいんですけど・・・。

そんな事を思っていると、ハロルドが帰って来てくれました。


「シェリー大丈夫かー?」

「ハロルドー。やっと帰って来てくれたのね」


起き上がって義足を貰おうとすると、

ハロルドは義足を持っておらずに松葉杖を二本持っていました。


「え? ハロルド。義足は?」


疑問に思ったのでハロルドに尋ねると、気まずそうに言われました。


「えーと・・・メンテナンスは夕方まで掛かるって。だから、それまではこれで」


と、松葉杖を渡されました。まじですか。

今日は家でデートをするしかないですね。



取り敢えず、家からは出られなさそうなのでハロルドでチェスで遊ぶ事にしました。


「よし、ルークを前に出してクイーンを倒すわ」

「そう来たか。なら、俺はビショップを使ってルークに攻撃。そしてチェック」

「え!? なら、キングを右に避けるわ」

「よし、ルークよ。そのまま行って来い」

「あー! 負けましたわー!!」


二勝三敗という結果になってしました。

不貞腐れてカーペットの上でごろんとしていると、

お手洗いをしたくなったので起き上がり、松葉杖を使って歩きました。


「シェリー、何処に行くんだ。喉が渇いたのか?

なら俺がハーブティーを入れてやるから待ってろ」


ハロルドの心配は嬉しいですが、デリカシーがないので睨みました。


「お手洗い・・・」

「あ、すいません」


・・・もう、ハロルドったら本当にデリカシーがないわ。

そんな事を思いながらリビングに移動すると、

ハロルドが一人でチェスを遊んでました。


うん、気まずそうな感じですね。まぁ、反省もしてそうだし許してあげましょう。

それにしても、松葉杖って本当に歩きづらいわね・・・。


早く歩きたくてイライラしていたらつい左脚を使ってしまい、

バランスを崩してそのまま倒れそうになりました。


「きゃあっ!?」

「シェリー!?」


気が付いたハロルドが私を守る為に、自分が下敷きになってかばってくれました。


「大丈夫か!? シェリー!!」

「え、ええ・・・助かったわ。ありがと・・・」


お礼を言おうとすると、ハロルドの顔が凄い近くにありました。

え、この状態って凄い恥ずかしいんだけど・・・私がハロルドの上に乗ってる感じがして・・・

余りにも恥ずかしかったのでハロルドにビンタをしてしまいました。


「きゃあー!! 早く退きなさい!!」

「超理不尽だろっ!?」


あ、そうですよね。ごめんなさい。

そんな事がありましたが、この後は何事も無かったかのように二人でチェスをして遊びました。

いえ、これしかやる事がないんですけど・・・。


チェスだけで三、四時間遊んでいると夕方になっていたので、

ハロルドにメンテナンスした義足を持ってくるように頼みました。


数十分程ベッドの上で横になっていると、

ハロルドが荒れた息使いをしながら帰って来ました。


「シェリー! 持って来たぞ!!」


多分、走って来たんでしょうね。

私がめいっぱいの笑顔で「ありがとう」と言うと、ハロルドが嬉しそうにしていました。


ふふっ、こういう所があるので私はハロルドの事が好きです。

昼ご飯はまともに作れなかったので、

夜はお礼を兼ねてちょっと高めのステーキを焼きました。


偶には家でデートをするのもいいかな?そう思った一日でした。

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