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プロローグ

異世界転移ものですが、最初の視点は異世界側です。

「王、御産まれになりました。女の子だそうです」


 夜天に煌めく星々が見守る深夜。政の書類をいつものように捌いていた“王”はその報告を聞いて一度だけ羽ペンを止めた。

 眼鏡を外し、デスクの隅にあるランプの灯を見る。双瞳は新たな孫が生まれた事による祖父としての“嬉さ”が現れていた。


「それは良かった」

「お顔を拝見なさらないのですか?」


 “王”は眼鏡をかけ直す。次にその双瞳が表す感情は恐れを含めた“畏怖”である。

 執事として長年王室に仕えてくれている老中が発した何気ない一言はこの地――『フリーランス公国』に足を運んだ吟遊詩人と交わした言葉を呼び起こす。


「……旅の吟遊詩人から聞いたのだ。今回産まれる子は“男”であれば『英雄』。“女”ならば――」

「その話は初耳ですが……」


 “王”は周辺諸国から大らかな『優王』として知られており、その手腕も疑いの無い才を発揮している。そんな彼は政の息抜きとして護衛も連れずに突発的に城下町に降りる事もあるのだ。

 その時に、旅の吟遊詩人に何気なく産まれてくる孫について訊いたのである。

 右眼に“予知の眼”を宿す彼女は自国(フリーランス)の近い未来――産まれてくる新しい家族について語ってくれた。


「ミーシャ以外には話しておらん。我も信じている訳ではない。未来とは枝分かれされた可能性の海……そんな事は無いのかもしれぬ」


 しかし、王は吟遊詩人の言葉に直感のような確信を得ている。まるで現実を突き付けられたような、本能的な事実を見せられた様だった。

 その吟遊詩人はミーシャに子に宿ったと話した時、こう言っていた。


 “王よ。ご子息の次に御産まれになる子は、この世界の平和と滅亡を(つかさど)る子となるでしょう。男児ならば『英雄』。そして女児ならば――”


 「神の指針……“神宿り”だそうだ」

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