狂気VS忍 後編
相変わらず遅いです、申し訳ない。
血まみれの部屋、メッタ刺しにされ横たわる彼女、無名だった彼の才能が開花して・・・そしてどこか狂ってしまったその日を一生忘れる事は無いだろう。この日を境に彼は触っただけで建物の構造が理解出来るようになり、そして建築士としてのセンスも恐ろしい程に向上した。彼が“黒龍”と接触したのもこの頃からだ、彼と同じでどこか普通じゃない連中が沢山いたから馴染んでしまったのかもしない・・・或いは同病相憐れむといったところか?これが普通で終わるハズだった彼の現在の姿である。
◇ ◇ ◇
「情報ではマチスって名前の男がこの倉庫で人を集めて変な物を運び込んでいるらしい」
「マチス・・・森浩大がよく使う偽名です、間違いなさそうですね」
現在は大きな倉庫前、入口には見張りが二人、馬場は懐から真っ赤な頭巾を取り出して被った。
「それ何ですか?」
「変装だよ、へ・ん・そ・う。おれは一応顔バレしたらヤバイからな、赤ずきんちゃんみたいだろ?」
更に馬場は乗ってきたバンの後部座席からバールを取り出した。
「わ、私にも何か武器を、私の小刀はどこへやったんですか?」
「う~ん、忘れちゃった。キャハ♪」
「そんな~」
馬場が車を漁ると棒状の物を取り出して妃に投げ渡した。
「うわ!危な!!って木製バットですか?」
「ボールやグローブには見えないだろ?ひゃははははは!!」
「もう、何でもいいです・・・・・」
倉庫近くの荷物の影に隠れながら敵の様子を伺っていた馬場は遠くに置いてあるドラム缶に向かって落ちていた石を投げつけた。ガン!と音を立てた方向に向かって見張りの二人が向かっていく、それを馬場と妃がこっそりと追いかけて見張りの肩に馬場が手を置いた。
「お勤めゴクローサンです。グッナ~イ」
バールを見張りの一人にフルスイング、一人がやられた事に気付いたもう一人が馬場の方を向くがその背後から今度は妃がバットをたたきつけた。
「テイクダウン完了、こいつら見張りのクセに油断しすぎ~」
「思いっきり腕やら足やら折っちゃいましたが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だろ?多分、後で来る黒龍のメンバーが適当に処理してくれるさ」
馬場が倉庫の外壁に触れ、そっと目を閉じる。中は広いが普通の倉庫で何十人かの人間が騒いでいる。かなりお楽しみらしい。
「よっしゃ、適当に突入だな。目に付く奴を片っ端から殴りつければ終わるだろうぜ」
「そんな適当な、私に当たっちゃったらどうするんで・・・あっ、それも込みで言ってるんですね。わかりました(泣)」
「死んだら豪華な墓でも建ててやるよ」
そう言って馬場は倉庫の扉を勢いよく開け放つ。
「ラリパッパでお楽しみの無軌道な若者の諸君、今からスペシャルゲストの俺様のターンだ。チビんじゃねぇぞ」
中に居たのは数十人の不良・ゴロツキ集団、だが彼等は皆喚いてはいるものの何処か目の焦点が定まらない不思議な表情をしていた。
「プリンさん!!こいつらは案山子の影響下にあるみたいです」
「呼び名プリンさんで決定かよ!!影響有ろうが無かろうがやる事は変わらん」
馬場が懐から沢山のカラーボールを取り出し一斉に地面に転がすとボールは爆竹の様に破裂し、怯んだスキにめちゃくちゃにバールを振り回す。一方妃も手裏剣とバットで敵に対応している。
「Hohoho~!強力スタンガンだぜ!!こいつはキクだろ~」
「あ~派手に暴れてるわ、近づかないでおこ」
ゴロツキたちの悲鳴が倉庫中に響き渡る。その中を歌いながらバールを振り回す馬場、彼はまるで遠足に行く子供の様に楽しそうに敵を殴りつけている。
「月曜日に産まれ♪火曜日に参拝して♪水曜日にリア充で♪木曜日に性病に罹り♪金曜日に病状悪化♪土曜日に死んで♪日曜日には葬儀屋すら来ない♪クズのお前達は此処でオシマイだ~♪」
二人の戦闘により大半が床に転がった頃倉庫の奥から真っ黒な服に身を包み同じく黒いマスクで口・鼻を隠した大柄な男が現れた手に何か瓶を持っている。
「やれやれ、ゴロツキ共では相手にならんか?何者か知らんが偉大な実験の邪魔をしないで欲しいな」
「あっ!あいつです!!あいつが森浩大です!!」
「ほっほ~あの陰気なオッサンがこのパーティーの主催者さんかい?俺は赤ずきんさん、よろしくね♪死ねー!!!」
馬場が森に飛びかかったが森は冷静に瓶を投げつけた。馬場のバールに当たり砕け散るとその場に液体を撒き散らした。液体を浴びた馬場は一気に倦怠感に包まれた。視界が歪み耳鳴りがする。そこに妙に透き通った森の声が響いた。
「毒使いの紅は案山子の他にも中々有益な薬品を作ってくれたよ、例えばこの恐怖薬は気化した薬を吸い込むだけで自分が見たくない恐ろしいものを最も悍ましい形で見せてくれるのだ。目を閉じても無駄だぞ、薬は既にお前の中に入り込んでいる」
そう言って森は更に薬品入の瓶を馬場の周りにばら撒いた。割れた瓶の中から桃色の靄が立ち込め、馬場は一気に吸い込んでしまい悶絶している。
桃色の靄の中はやがて血染めの室内になり倒れていたゴロツキの一人はある人物の姿に変化した。
「愛美・・・・・」
ある日普通に暮らしていた彼ら夫婦の日常はあっさりと終を告げた。家に強盗が押し入り妻をメッタ刺しにして逃走、家に帰った夫はその日から何処かおかしくなってしまった。
「何が見えるかね?形容しがたい化物か?それとも恐ろしい断頭台か?ここまでの濃度の薬を吸い込んだ人間はあまりの恐怖に例外無く自害した。君はどうかね?」
(嫌だイヤだいやだイヤだいやだ嫌だ)
「さあ、狂え狂え狂え狂え狂え!!」
(そうだ、こんな現実の中正気では居られなかった。だから“僕”はその日から・・・)
馬場は血染めの部屋の中でふらふらする身体をバールを杖代わりにして空いた手でリボルバーを自分の顎に向けて引き金を引いた。『カチッ・パン』桃色の靄が晴れるとそこには顔面を真っ赤に染めた馬場が倒れ込んでいた。
「馬場さん!!」
妃が近寄ろうとするも森は隠し持っていた銃で牽制する。
「そこの派手な小娘、声からすると妃か?俺の邪魔をするならお前の母親やこの愚かな男と同じ目に遭うぞ」
森がゆっくりと倒れた馬場に近づいていく、薬の効果を確認するのが森の趣味だった。顔を撃ち抜いて自殺した以上どんな表情をしているかは確認できないがそれでもサンプルとして彼の悪趣味な実験の一部になった男の結末を記録したかった。
森が近寄って馬場の顔を確認すると、馬場は極上の笑顔で彼を待ち構えていた。
「ギャ~ッははっははははははあああああああハハハッハハ~~!」
バネのように飛び起きた馬場は持っていたバールで森を滅多打ちにした。腕・足・肩・膝と、そんな馬場の表情は笑っているのにどこか泣いているように見えた。
「ゴホッ・・・な・・・何故だ・・・何故狂わない・・・?」
「決まってるだろ?俺はあの日から狂ってたんだよ、“狂わないと正気を保てなかったのさ”」
「馬場さん、顔大丈夫ですか?」
「ああ、ペイント弾だよ。古臭い手だけどな、俺みたいな危険人物に実弾が支給されるわけねぇだろ」
「じゃあ前に私に銃を向けた時も?」
「鈍いねぇ~今気付いたのかよ」
妃は何もかもが疲れてしまい深い溜息をつきその場にへたり込んでしまった。馬場は相変わらずのニヤケ顔で妃を引っ張り上げる。
「ホラホラ溜息ついてたら幸せが逃げるぞ、やることが残ってんだろ?」
「そうでした、早く案山子を廃棄しなくては」
目当ての物は直ぐに見つかった。その頃には黒龍のほかのメンバーも到着して次々と敵を拘束していく、これなら援軍を待ってから行った方が良かったのではないか?という妃のツマラナイ意見をサクッと無視して案山子の入った容器を運ぶ事にした。容器は丸型で大人の腰位までの高さがあり上には大きな蓋が付いていた。蓋を開ければ柑橘系の香りが漂ってくる。結構重いので二人掛りで台車に乗せ馬場達の乗ってきたバンに積み込み終えた時に手伝ってくれた黒龍メンバーの一人が馬場に声をかける。
「馬場さん、後で“あの場所”に行くんだろ?俺達も後で追いかけるよ」
「ああ・・・まあ、頼んだ」
馬場は挨拶もそこそこに妃を車に乗るように促し移動した。黒龍の他のメンバーも微妙な表情で見送るばかりだった。
「一体どこに向かっているんですか?」
「ああ、案山子を何とかしてくれる人の所だよ」
たどり着いたのは人気の無い山道の脇道にある一軒のシャレた小さな洋風木造家屋、馬場の隠れ家の一つであり今とある人に住んでもらっている。
家の前にバンを停め薬を置いてあるトランクを開け放つ、そうすると家の中から一人の女性が姿を現した。
「えっ?・・・・・・お母さん?・・・・何で?」
家の中から現れたのは死んだ筈の母“毒使いの紅”だった。混乱する妃を他所に紅は馬場に寄り添い案山子の入った容器の蓋を開けた。あの柑橘系の香りが妃の方まで漂ってくる。
「そうですね玻璃、あの黒龍襲撃の日に森の裏切りで重症を負った私は偶々(たまたま)侵入した馬場に手元に残った案山子を使いました。彼は密かに私を治療し、そして今まで私の命令通りに働いていたのです」
「それでは私が馬場さんと出会ったのは・・・」
「ええ、私が命令してわざと玻璃が探し出せるように証拠を残させました。中々正体が掴めない黒龍のメンバーを探し出すのは本来なら不可能に近いから」
「お母さんは案山子を破棄する為にここに運ばせたんですか?」
その言葉を聞いた紅の表情が笑顔で歪む、その瞳に灯った狂気の炎を妃は見逃さなかった。
「破棄?何故そんな事をしなければならないの?彼を見なさい、我ら玄武を壊滅させた黒龍メンバーですら今や私の傀儡なのですよ?これだけの量があればメンバー全員を・・・いや更に量産すれば世界の全てを自由に動かす事だって出来るのよ!!」
その言葉を聞いた妃は目の前が真っ暗になりそして・・・今までの全てが繋がった。
「そうか・・・マキエって撒き餌の事だったんだ・・・」
今までにも幾つか不自然な所はあった。妃玻璃は森浩大や紅、或いはその協力者を釣り出す為の餌だったのだ。全ては黒龍の手のひらの上、ならばこの後の展開も今なら予想できる。
「お母さん・・・今すぐ案山子を破棄してください、今ならまだ黒龍も見逃してくれる筈です」
「は?この娘は一体何を言って・・・」
それは唐突に始まった。ジャブジャブゴクゴクと水っぽい音が車の方から聞こえてきた。妃はその異常な光景に口元を押さえブルブル震えている、色々な事が一度に起こりすぎて泣き出す寸前だ。
「何をやってるの?!私はそんな命令は出していないわよ!!」
馬場は、何かぶつぶつ呟きながら容器の中の案山子を掬って飲んでいた。
「本当にやめて!!そんな原液で大量に飲んでいい物じゃ・・・止まりなさい!!私の命令が聞けないの?お願い止まって!!」
紅の命令は泣き声混じりになっていた。馬場は“こんなトコロも母娘同じだな”とぼんやりと考えながら意識が柑橘系の甘酸っぱい香りがする白い霧の中に沈んでいった。
◇ ◇ ◇
~???~
霧の中で薬を飲み続けていると声が聞こえた。
「止めるんだ馬場さん!!それ以上は俺の魔法でも戻って来られなくなるぞ!!」
「魔法使いか?どいつもこいつも俺の心にズカズカ入り込みやがって、いつもの体育会系言葉はどうした?」
「そんな事を言ってる場合じゃ無いだろ!このままじゃあ本当に狂ってしまうぞ!」
「今更何言ってやがる、俺は愛美が殺された時から狂ってたんだよ!そういうお前は正気なのか?」
「何だと?」
「魔法なんていう常人とは掛け離れた力を使っていながらそのくせ他人には常識を問うテメェは本当に正気なのかって聞いてんだよ!」
その言葉に魔法使い新堂英一は明らかに狼狽した。
「そっそれは・・・・・だとしても薬は身体を蝕み取り返しがつかなくなる!!解毒の術を・・・」
新堂が携帯端末を操作して魔法を発動させようとしたが何かが手に当たり中断させられてしまう。馬場の方はこれまでの狂気など微塵も感じさせない悲しそうな微笑みで新堂に語りかける。
「良いんだ新堂君・・・“僕”は大丈夫だからさ、そんな顔をしないでくれ。それでもあの時・・・紅さんと出会った時に愛美と重なって見えた、僕は彼女を受け入れたんだから後悔は無いよ」
「彼女は貴方をゲームの駒の様に扱っていただけだ!そんな奴を信じて何になるんです」
「・・・・・そうだね、我ながら馬鹿げていると思うけどそれでも助けてあげたかったんだ・・・だから最後の仕上げだ」
その瞬間白い霧の世界から馬場は遠ざかって行った。魔法使いの手は届かず後には柑橘系の香りだけが残った。
「バカヤロウが」
呟きだけが虚しく響いた。
◇ ◇ ◇
相変わらず何事か呟き続ける丈さんの声を私は必死に聞き取ろうとしていた。私にはそれを聞かなくてはならない気がしたから。恨み言だったらどうしよう?聞くに耐えない罵詈雑言だったら?何故か私は恐怖する。
「・・・を・・・せに・・・俺は」
あと少しで聞き取れる。結局私は最初から最後まで踊らされていた。だったら踊らされていたなりに最終曲まで踊りきってやるんだから、と自分を奮い立たせる。
「俺は・・・か・・・幸せ・・・」
結局私はどうすれば正しかったのだろう?どこで間違えた?丈さんの拠点に侵入したところ?お母さんの仇討ちを考えなければ?山根さんの暗殺に加担しなければ?そもそもこの状況は何なの?
「俺は、家族を・・・幸せにする」
その言葉を聞いた私は動けなくなってしまった。彼はお母さんの命令を自分自身の言葉で上書きしているんだ。私は今どんな顔をしているのだろう?
丈さんに近づいたお母さんは首を押さえられそのまま案山子の原液が入った容器に顔を沈められた。
「ゴバッゴボボボッ」
お母さんは数秒暴れたが直ぐに薬が浸透したのか大人しくなった。丈さんはお母さんをゆっくりと薬から離し虚ろな瞳のお母さんを正面から抱きしめ耳元で囁いた。
「みんなで幸せになろう“愛美”」
「はい、アナタ・・・」
二人はゆっくりと家に入って行き、私もその後に続いた。一緒に食事して、一緒にお風呂に入って、一緒のベッドで・・・柑橘系の甘酸っぱい匂いが寝室に充満している。
この狂った関係を大事にしたいと思ってしまった私は・・・私も少し狂っているのかもしれない。
◇ ◇ ◇
~龍泉高校放課後の教室~
「あの時邪魔したのは山岸君っすね?」
山岸が黒山の手札から一枚抜き取って揃ったカードを場に捨てる。山岸に寄りかかった女の子は楽しそうに彼の手札を眺めている。
「そんなに怒るなよ、俺も竜也も助けられなかった側の人間だからさ、丈おじさんの気持ちも汲んであげたかったんだ」
黒山が新堂の手札から一枚取って場に捨てる。
「誠と一緒にするな!!・・・と言いたいところだが、どっちが正しかったんだろうな?」
新堂が山岸の手札を一枚取って捨てられずに歯噛みする、女の子がニンマリ笑って山岸に抱きついている。
「新堂、馬場さんの健康状態は?どうせお前気になって調べたんだろ?」
「これといって問題無しっす・・・まあ、今まで通りのあの精神状態が正常かと問われたら疑問っすけどね」
「元玄武衆の紅・・・今は馬場愛美って言ったか?彼女は大人しく俺達に今まで作った薬の効果や解毒剤の製法を教えてくれたよ、今後は妃さんと共にウチに協力するそうだ」
「随分あっさり話が進んだな竜也?あいつらは山根先輩を殺しかけたんだろ?」
三人とも残り手札は少ない、そろそろお開きになるだろう。山岸に絡みついた女幽霊、喜多美月が彼の代わりにその透き通った手で黒山の手札を取り一抜けした。
「美子ちゃ・・・先輩が許したら何も言えんだろ?」
「確かにそうっすね(今、美子ちゃんて言いかけたか?)」
「おーおー、清純そうな顔して案外尻に敷くタイプだったんだ。頑張れ竜也(家では美子ちゃんって呼んでるんだな)」
黒山と新堂は不毛なジョーカーの取り合いを繰り返していた。
「新堂、愛美さんの方も調べているんだろ?」
「・・・そっちの方は薬品の大量摂取で精神がボロボロになってたっす・・・」
「!?いや待て、俺達が会った時は普通に受け答えしていたぞ?とても異常な部分なんて・・・」
新堂は戻って来たジョーカーに舌打ちしながらも話を続ける。
「本来なら会話もままならないハズなんっすけどボロボロに崩れた精神の隙間を埋める様に別の霊的な何かが入り込み安定していたっす」
「へ~、案外私みたいに幽霊になっちゃった馬場さんの奥さんが取り憑いちゃったのかもね♪」
「生前の奥さんは知らないから何とも言えないっす」
「希望的観測だけど安定しているなら“黒龍”としては文句は無い」
「希望だろうが願望だろうがそっちの方が素敵ならそれで良いんじゃね?」
接戦の末黒山が上がって終了、最後までジョーカーを持っていた新堂はぐったりとうなだれている。携帯端末からは住宅改築番組が流れていた。
『家族全員が仲良く暮らせる様な設計を常に心掛けています。残念ながら今の世の中そう上手く行かない事も多々あります。ですが、それでも私は住んでて良かったと思われる家を皆さんと造り続けていきます』
画面の中の彼はどこまでも優しい微笑みを浮かべていた。新堂は端末を仕舞い手元に残ったジョーカーを夕暮れの教室で暫く見つめるのだった。
突然ですが使っている手裏剣
玄武衆 十字手裏剣・・・これはお取り潰しになる前までは結構金を持っていた為
天川構成員 一方手裏剣・・・天川に雇われる前は実力はあっても貧乏人が多かった為低コストな一方手裏剣に慣れている人員が多かった為
遠藤段蔵 一方手裏剣・・・天川と同じ理由、因みに遠藤は今作の黒山・山岸・新堂・妃の一学年先輩だった(遠藤段蔵については別作品“遊人現代忍者、王国ニ舞ウ”を参照)