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シュランブルード 保護

あの日、一人で馬に乗り領地の見回りをしていると、丘の木立の辺りに何か黒い物が見えた。

確認の為近づくと誰か人が倒れている。

急いで馬を降り駆け寄る。


「おい、大丈夫か?!」


うつ伏せに倒れていたので様子を見ようと、ゆっくり優しくひっくり返した。

びっくりする程小柄な女の子だった。

真っ黒な肩までの髪に黒い瞳、着ている服も上から下まで黒い。靴も黒。

顔色は真っ白で具合が悪そうだが、見たところ怪我などは無さそうだ。

こちらを見つめるが言葉も無く気を失ってしまう。



力を失った少女を抱き上げ、馬に乗ると屋敷までなるべく揺らさないように馬を駆ける。

呼吸は大丈夫そうだが、意識を失ったままぐったりしている。

見たことの無い服は長袖で生地が厚く、首に暖かそうな織物を巻いているが、スカートは短く膝丈だ。

冬の服のようだが今は初夏なので、疑問に思う。



屋敷に着くと女の子を横抱きにし、玄関を入る。


「ウィンドゥワークス!」


「どうなされました?」


声と共に直ぐに執事長のウィンドゥワークスが現れる。

俺が少女を抱いているのを見て直ぐに状況を把握したのか、


「マシュー!直ぐに医師を呼んで下さい!」


と、指示を出す。


「シュランブルード様、こちらの部屋までお願いします」


二階の客間のベッドに寝かせると、エミリアを呼び着替えの用意を頼む。冬服では暑すぎるし、体を休めれるような服のほうが良い。



エミリアが着替えをさせると、ちょうど医師が到着した。直ぐに診断してもらう。


「怪我もありませんし、病気でも無さそうです。体力の消耗のようですね。

彼女はどうやら、渡り人のようですな」


「なんだと?!

彼女は丘で倒れていたのだぞ!渡り人がそんな所に現れるはずが無い。

確か渡り人は必ず神殿で、召喚されるはずだろう?!」


「至急、神殿に問い合わせた方が良いかと。

彼女は渡り人の特徴の黒髪と黒い瞳を持っています。多分間違い無いでしょう」




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