表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

誰にでも起こるかもしれない体験

お盆に帰る

作者: ロミ
掲載日:2026/08/13

誰にでも起こりえるかもしれない体験3




私は昔、高校を卒業してから、ド田舎から都会に上京して就職した。

この夏、お盆に連休が取れて、一年ぶりに帰省した。



「ただいま、お母さん。帰って来たよ」


「おかえり、ともみ。飛行機やったとやろ、大丈夫たったね」


「飛行機で帰って来たとけど、大変やったー。離陸はよかったとばって、着陸がねー。雨の降っとったやろ、気圧の変化で左顔の痛かったー。副鼻腔炎の薬ば飲んどったとけどね」


「それは、大変やったね。今はよかとね」


「ぶぶぶー。チッシュの手放せんと。お土産買ってきたばい、ばんかくの煎餅とへんば餅。美味しからしかー、ここに置いとくけんね」







その日の夕食後、キッチンと繋がった居間で寛いでいると


「ポタ、ポタ、ポタ、ポタ、ポタ、ポタ」


「ともみ、蛇口ば、しっかり閉めとらんやろー。音のすっばい、見てこんね」

居間の畳でテレビを見ていたお父さんが、スマホに夢中の私に言う。


「え?ホントだ、水の音がする。止めてくっけん」

私は、キッチンに行って蛇口を捻った。ちらっと横をみると、やかんが火にかけてある。


「あ!やばい。お湯沸かしてたんだった」

私は慌てて、ガスコンロのツマミを回し、火を消した。

ヤカンの蓋を開けると、沸騰したお湯が少ししかない。気付かなかったら空焚きする所だった。助かった。



「危なかー。もう、ともみは、また忘れて。火事になるとこやったばい。気をつけんばー」








夜になり、寝床の座敷に移動する時、玄関の明かりのスイッチを押した

「・・・・・。ピカ。・・・・ピカ。・・・ピカ、ピカ。ピカ」


「明かりが点かない。接触が悪いのかな。そうだ、座敷に行く前にトイレしとこ」

私は、寝る前のトイレをすませた。



「そうそう。寝る前はトイレに行っとかんば、夜中に起きるばい」








「ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、」


「何の音?虫?」

夜中に寝ていたら、窓に何かが当たる音がする。


うつら、うつらする瞼を、無理やり開け、窓の方を見た。


2燭光が照らす薄暗いオレンジ色の座敷。クーラーが効いた室内。

障子が閉まっており、窓は見えない。


「ん~。寝る前、窓を閉めた事は確認したから、虫は入ってこないよね」


私は、お腹に布団をかけなおし、目を閉じすぐ眠りに落ちた。



「部屋の寒かー。この子は、また、寒かとにお腹ば出して寝とる。

タオルケットば掛けんね、クーラーの設定温度ば上げんね。風邪引くばい」







お盆休暇の一週間が終わり、都会に帰る日。


「お世話になりました、ありがとう。元気で過ごすけん、心配せんでもよかよ。またね、お母さん」


私は、仏壇の前に座り、線香を立てて祈った。









読んでいただき、ありがとうございました。でも、是非2回続けて読んで下さい。見方が変わります。

今回の話は、実体験です。母の声は実際には聞こえていませんが・・・そう言ってるだろうなと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 3度読みして、主人公ともみは、誰もいない空家に帰ってきて、一週間滞在していることになるなと思い、ゾッとしました。  まあ、仏壇があるから、誰かは住んでるんだろうけど。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ