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第10章第3節 血統
1750年以降においては、圧政は緩やかに解かれていく。しかし、軍の駐留は続き、それへの暴動や反乱は絶えることはない。それにより、国は疲弊し続け、発展は止まり、経済は悪循環となる。ここで、抜本的な解決として現れたのが、より広範囲の支配である。要は、外敵を作り出し、それによって国全体をまとめようとするのだ。
1800年前後になると、荒廃は一層激しくなる。すでに、国としての機能は失われつつあり、もはや全土を維持することはできていない。しかしながら、皇帝は皇帝であり、侍従長は侍従長であり、最高神官は最高神官は変わらない。これは血統によるものであり、他に変えることができないためである。そのため、至上神官、追従者、国王といった名を変えてその血統のくびきから逃れようとしている。それでも工程らが滅ぼされていないのは、7それが血統によるものであり、この時点ですでに1800年以上続いている神の血筋だからである。