第9章第3節第4款 后
スワキサルザへと二人は質問をしている。
ジルサンデルは、
「……ということで、神はそう言われた。我々はもうすぐ死ぬのであると」
スワキサルザは、
「我々も歳をとった。そういうことなのだろう」
さらにスワキサルザは、
「歳を取ったとしても、我々が後々の礎となるのは間違いない。それゆえに、我々がここで倒れるわけにはいかない。族長に要請して、その娘をもらうこととしよう。彼女らが我々と一体となることによって、彼らの命も、また生き続け得るのだ」
その言葉の通り、イカムルード、ジルサンデル、スワキサルザの3人は、それぞれの族長から妻となるべき女性を受け取った。
彼女らは、その後、同立の地位である后となり、その子らは、帝国の中枢を担う貴族の一員となっていった。
とされている。
なお、貴族階級は大きく2つに分かれている。
有爵者と呼ばれる爵位を有する者は、この時に生まれた子供らの子孫である。
一方有識者と呼ばれる爵位を有さない貴族がおり、彼らはその後、帝国への貢献に応じて貴族のいずれかの爵位と同等の待遇を保証された者である。
有爵者の中で、さらに帝室と称される者がおり、この帝室に属する者のみが、エルハンドラ帝国皇帝、エルハンドラ帝国皇帝付き最高神官、エルハンドラ帝国皇帝付き侍従長となることができる。
帝室の指名の方法は、また詳述する。