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第9章第3節 崩御:第1款 預言
その知らせは、唐突であった。
イカムルードは日課となっている水椀で神との対話をしている。
イカムルードは、
「神よ、神よ、いかなる話をしてくださいますか」
イツムロカミ神は、
「イカムルードよ、おぬしに伝えなければならないことがある」
イカムルードは、
「いかなることでありましょう」
イツムロカミ神は、
「おぬしら三人は、死ぬ」
その言葉に、イカムルードは動揺することはなかった。
イツムロカミ神は、
「不安はないのか」
イカムルードは、
「不安なぞ、なぜありましょうか。神は上、それは祖先であり、礎とのこと。我々がこれからの世界の礎となるのでありましたら、不安なぞありません」
イカムルードは、堂々とした表情をしていた。