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第9章第2節第5款 運送
貢物は、全て運送することができた。
これは当時としては稀な出来事である。
現在のように、交通技術が発達していなかった時代であるからだ。
それゆえに、幾度となく遭難もあったし、海賊もはびこっていた。
全てが運送できる、というものではなく8割か悪くても6割が届けばいい。そう考えていたのは想像に難くない。
そのためか、異説によれば、おおよそ8割ほどが運ばれ、残りは海に沈んだか、あるいは海賊に襲われて失われたとある。
現在でも、当時主要な航路とされていたところには沈没船が多数あり、そのうちから国印が捺されたものが発見されている。
しかしながら、ここでは全て運べたということで話をすすめたい。
