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第7章第6節第4款 国の成立
イカムルードは、そのことを傍らに居たスワキサルザとジルサンデルに伝える。
イカムルードは、
「王長は、全てを治めた時、玉と成る。それまでは王長と名乗るべき、のようだ」
ジルサンデルは、
「ならば、我らはなんと名乗ろう。王長を輔けるので、輔長はどうであろうか」
スワキサルザは、
「それもよかろう。今後とも、我らは3人、共に生き、共に死ぬ。それは変わらぬ」
ジルサンデルは、
「我らは3人。王長、輔長、祭司長。我らが集う時、それは神が勝利する時」
イカムルードは、
「我らは3人。我らは村とともに。我らは国とともに。我らは我らとともに」
これをきっかけにして、「我らは3人」という言葉は、恋人のような、戦友とも言うべき間柄の、親友同士に使われることがある。
何はともあれ、これによって国が初めてできた。