第2章第3節 スルディルクロッチ大陸
エルハンドラ帝国の最初に生まれた土地であり、首都がおかれているスルディルクロッチ大陸は、6つの少数民族、2つの主要民族、1つの中枢民族がいる。
スルディルクロッチ大陸は、海岸から徐々に内陸へ入ると標高が高くなり、3000mを境に急激に山は高くなるという傾向がある。コルストック山地といわれている山地には、エルハンドラ帝国で最も高い9102mのコルストック山があり、その山にある氷河により、1年じゅう清流が流れている。
川沿いが最も緑豊かな土地で、そこから放射状に川が広がっている影響で、下流になるにつれ、ジャングル地帯となっている。
そのジャングル地帯は、スバツクローク族、カワオルイータ族、ヒョゴバン族の3民族が暮らしている。
互いの首長は、エルハンドラ帝国成立以前に同盟関係にあり、一体の国として運営されている。
なかでも、スバツクローク族は、主要民族のひとつに数えられており、ジャングル地帯を束ねている。
エルハンドラ帝国の議員にも数多く送り出している民族のひとつである。
海岸沿いは、コルストック山地を挟んで東西に、それぞれ2民族ずつ暮らしている。
北東地域にはサルコウジョ族、南東にはスルダーヌ族、北西にはスルーズ族、南西にはハラスイッティ族が住んでいる。
どの地域にも共通しているのは、温暖湿潤気候であるということである。
中でも最も土地が豊かである地域となっているスルダーヌ族は、主要民族として認定されており、この4つの民族を束ねている。
ジャングル地帯と山の間には、広大な草原があり、そこには、イスルード族とマルスデック族がいる。
イスルード族は、現在の皇帝陛下の出身民族であり、中枢民族となっている。
マルスデック族は、イスルード族と仲が悪かったが、数百年前に和解をして以来、蜜月が続いている。
しかしながら、部族の人数が少ないためマルスデック族は少数民族として扱われている。