第7章第3節第13款 スワキサルザの宝具
イツムロカキ神により、3人は家の中へ入る。
イツムロカキ神は、
「すでに理由は承知している。だから、我はお主たちにこれらを授けることとした」
まずはスワキサルザがイツムロカキ神の御前に立つ。
イツムロカキ神は、
「お主に授ける宝具は、3つある。それぞれに重要な意味がある。まずは、ペトロース。これは、お主の名誉を示している。金に輝く王冠は、その象徴であろう」
冠を、イツムロカキ神はスワキサルザの頭にゆっくりとかぶした。
それは、計算されていたかのようにピタリとはまった。
イツムロカキ神は、
「次に、ラグント。これは、お主の力を示している。何者にも邪魔されぬという強い意志を示すかの如く、直線に端正なる刀は、その象徴であろう」
柄の部分よりも先に進むにつれてわずかに幅広になるその刀は、スワキサルザの手にぴたりと納まった。
イツムロカキ神は、
「最後に、グルダンシュロス。これも、お主の力を示している。その頑強なる盾は、お主の先にいる敵からの攻撃を全て受け止めてくれ、お主に対して畏怖をさせてくれる、その象徴であろう」
銀色に輝くその全身を覆わんばかりの巨大な盾は、刀を持っていない方の手に、その握る部分が握られた。
それは、まるで重装備をした兵のごとくあった。