第7章第3節第10款 剣士
1日かけ若者を家まで送り、1日かけ元の木のところへ戻ってくると、次は剣士がため息をついて座り込んでいるのを見つけた。
スワキサルザが、
「どうしたのだろうか。一つ聞いてみようと思うのだが、どうであろうか」
二人が、
「それはいい提案であろう。我々も協力しよう」
剣士のもとへ、スワキサルザが近寄り、
「お主は、いかがした」
剣士は見上げて、
「仇討をしたく、此処まで参ったが、武器をなくしてしまい、途方に暮れている」
スワキサルザはそれを聞き後ろのイカムルードとジルサンデルに、
「仇討となれば、物騒な話ではある。だが、名誉を回復するために必要な行為ではある。一つ、彼に協力をしようと考えるが、どうであろうか。我々が持っているこの手斧を渡そうと思うのであるが」
イカムルードが、
「それはいいことだろう」
ジルサンデルは、
「それはよろしいことだろう」
スワキサルザは、二人の話を聞いたうえで、剣士へ、
「ならば、この斧を渡そう。貴殿の仇討が無事に成功することを祈っている」
剣士は、斧を受け取り、
「必ずや仇討を成功させよう。貴方からの斧を持ち、力が湧いてくるようです」
剣士は礼を言い、それから3人のもとから去った。
ジルサンデル、スワキサルザ、イカムルードの3人は、いよいよ鍛冶職人の家へと向かって歩き出した。