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第12章第3節 定め
3300年ごろ、物質崩壊の現象は加速をしていることが分かった。その速度の上昇は、1年間に1パーセント程度ではあったが、それでも十分に脅威となるものであった。移動した先は様々な文明があり、根付いた者もいる。根付いた者らは独自の門を作りあげ、無事に別宇宙接続をした者もあらわれた。だが、それらの先の話は、多くは語られることはなかった。中核となるここの宇宙が崩壊しつつあり、まだ無事な宇宙へと、帝国を移すこととなったためだ。だが、これについて、帝国を分割するという決議を、最後に行い、皇帝、皇帝付侍従長、最高神官の3名の連署付きの勅を未だ繋がっていた各宇宙へと伝えた。そのとき、それぞれの宇宙へとすでに移住していた皇帝や王の子孫は、各宇宙の皇帝となることと定めてあった。