第11章第5節第5款 決着
大分裂時代を終わりにしたのは、他銀河から訪れた、あるいは別宇宙から訪来した人物である。彼らはあるものは神と崇め、あるものは悪魔として蔑んだ。ここでは、未来の言い方に従って、宇宙人と呼ぶこととする。
この宇宙人は、5つの種族に分かれている宇宙を納めるために、代表者会議と呼ばれる会議から派遣された使者だという。そもそも銀河中に散らばっているだけでなく、他の宇宙もあるという概念はあれども、それが実証されたのは、これが初めてとなる。なお、この宇宙人の使者らは、確かに我々が未知の方式によってやってきて、どこからともなく現れ、あるいは消え、そして時を少しではあれどもさかのぼる能力を持つ装置を持っていた。このことから、代表者会議へと参加することとした。皇帝は、他の国王らと話し合い、そして、再び全土の、すなわち統治している銀河全域の統治権を、皇帝の手の元へと取り戻した。
なお、それぞれの地位にある国王は、それぞれの領主として存続させ、名誉参事会と称した会議を設置し、その参事となることとした。これが妥協点として、互いに一致したものである。この名誉参事会は皇帝の補佐をするために設置された物であり、現在でいうところの枢密院に近いものとなる。