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第11章第5節第4款 混乱の極致
50年ほど経つと、互いには不可侵とするという暗黙の了解が作られた。この不可侵の了解と呼ばれることとなるものにより、それぞれの孤立化は一層激しくなった。それにより、皇帝の称号を名乗る者が現れる。しかしながら、真の皇帝ではないことはすでに語った通り。ならば、と真の皇帝となるべく、ただ一人の皇帝へと、嫡出皇帝へと戦いを挑むのは、当然の成り行きともいえるであろう。
すでに数世代を経ているとはいえ、宇宙には、各領域ごとに強大な軍が存在している。その戦いは方々で行われることとなる。一方、占領地は、これからの進軍の適切解を求めるがために荒らし尽くされた。これらの戦いは、100年を超え、はじめの人々はすでに死に、戦いのための戦いへと変化する。そして、始めてから160年を迎えた頃、一つの決着を見せた。