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第11章第5節第3款 四部五裂
大分裂時代がこうして始まると、それぞれの領域は国と称されるようになる。
帝国の中に国が生まれたものの、それぞれは真の皇帝ではないため、皇帝と呼ばれることはなく、王と呼ばれることとなった。
そのような状態であったとしても、やはり皇帝はただ一人だった。
一方で、国同士は軋轢を深めていき、つながりは徐々に薄くなっていく。
そのため、銀河中を制覇していたエルハンドラ帝国は、その領域を少しずつ絞っていくこととなった。
それは、最低限のものであり、同時に皇帝としての意地ということのようだ。