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第11章第5節 大分裂時代:第1款 きっかけ
2200年ごろとなれば、権威はわずかながらに歪みだす。これは、銀河の隅々にまで広がった反面、その影響が希薄化されてしまったことによる。銀河の統治の為に、皇帝は自らの息子や娘を皇帝名代として星系や星系団へと派遣することとなった。その一方、皇帝名代という権威がつけられた彼らは、それぞれ派遣された先で皇帝としてふるまうようになった。
2200年から10年間で、皇帝名代が派遣された地域が半独立状態となり、後に帝国の支配から離脱するようになる。これが大分裂時代の始まりである。大分裂時代については、あまりにも遠くの未来であるために、そう詳細を知ることはできないが、できるだけこれから記すこととなる。