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作者: カンナギ


 

 二人のカップルは何故か夏を待っていなかった。彼らは水着も持っているし、クーラーだって家についてある。それに学生であるから休み期間のはずなのに。

 彼らはあの日を拒んでいた。彼らは暑がりでもなければ脱水症状を起こしやすいとかでもない。それに泳ぎは得意で、なんなら他の人に自慢できるぐらいである。

 だがその夏を待っていないのは他の人もだった。休み期間だからか家に篭ったり好き放題する人達が増えた。次第にテレビもやらなくなり彼らは自分達だけの世界に、社会に属するようになった。このようなことが起きて良いのだろうか。

 そしてカップルはその日から逃げ出すように。現実を拒否するように。二人だけの世界に行った。その日、地球は燃え上がり消えた。

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