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第三話 原始人が理想の世界

偉い人「今日から最低時給を500円に引き下げます! 代わりに労働時間を16時間労働しても良くなります。沢山働きたい人は働けますし、空き時間がほとんどないので、皆お金を貯めることができるね! やったね!」


半年が過ぎた。俺は1日16時間労働がどうしてもできず、1日8時間で切り上げてしまう日が増えてきてしまった。

給与も半年前の60%ほどになってしまった。

俺は今こんなに頑張っているのに、生きることすら許してもらえないのだろうか。

家財系は殆ど売り払い、冷蔵庫、電子レンジのみが俺の家にある状態だ。

「電気代、今月1000円かぁ」

ちょっと使いすぎてしまったな。来月はもう少し節電しなければ。1日レンジの時間は10分までに抑えよう。

給与が減れば生活レベルが下がるのも当然である。俺はガス代の契約を解除して水シャワーをしている。凄く冷たいが、自分が和尚さんだと思えば心頭滅却風林火山のこころで頑張れると思う。


そういえば仕事を辞めた同期、楽しそうだったなぁ。

「俺、仕事辞めて無人島で暮らすわ」

今、現代社会において原始人のような暮らしが羨ましく思われる世界へと変わってしまった。

働いているものから搾取をする世界。頑張っている人が損をする世界。そんな世界に生まれてしまった俺が悪いのであろうか?

最初は節約を頑張って貯めた貯金も、今は殆どない。


「あ、あれは食べられる野草だ」

俺は道端に飢えている野草を見つけて採取する。

まさか、帰り道に食べ物を見つけることが出来るなんてな。

ラッキーだ、ラッキーだ。ラッキーなんだ。

そして今日も俺はゆっくりと休み、明日への活力を回復させるのだ。


◆ ◆ ◆

偉い人「君たちがお金を使わないせいで経済を回すことが出来ません! だから今後は貯蓄税というものを導入します!」

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