第二話 給料日
偉い人「今日から最低時給を500円に引き下げます! 代わりに労働時間を16時間労働しても良くなります。沢山働きたい人は働けますし、空き時間がほとんどないので、皆お金を貯めることができるね! やったね!」
偉い人の考えた施策から1ケ月が経った。この施策は16時間しっかり働かなくても良いので、もともと給与の高い上司や自営業の方は8時間にしてもそこまで大きなダメージなく過ごすことが出来た。しかし、そうでない者たちは働かなければ生きていけない状況へと追いやられてしまうのである。
俺は今までの仕事の倍頑張った。今までより体力を使ったが何とか頑張ってこれたのだ。
そして今日が給料日だ。いつもとほぼ変わらない給与が振り込まれた。
今までの倍働いて、同じ金額しか手に入れられないのか……
それとも給与が変わらない事に安堵するべきなのか?
たしかに、偉い人に言われた通りお金を使うことが少なくなった。特に電気代と水道代ガス代等の光熱費は全体で5000円前後安くなった。休日も可能な限り節約をして月全体で2万円前後貯金に回すことが出来たのだ。これからお金がたまっていく一方だ!
多分これは嬉しい事なんだ。だから喜んでもいいんだ。
給料日だし今日は贅沢でもしようかな……よし! 今日の昼食代は奮発して250円使おう!
俺はコンビニに向かい好きなカップラーメンを購入した。1つ258円、8円オーバーだったが非常に満足だ。
いま、俺は幸せに暮らしている。例え時給500円でも、16時間労働を強いられていても!
そうだ……そうだよ……幸せなんだよ?