再会 その後
読んでくださる方、ありがとうございます。
アルスに送られて部屋へと戻ってきたアメリは、既に起床してきたメリーアンにお説教を受けていた。
「いいですか?ここはクラウン王国のいつもいらっしゃるシラ城ではないんですよ、そんなお身体の時に何かあったらどうするんですか?」
「ごめんなさい。」
心配してくれていたメリーアンにアメリは素直に謝った。
アルス王子に会いに行けばまた彼に会える?
謝りながらも、彼女はずっとアルスのあの照れてはにかんだ顔を思い出していた。
◇◇◇
メアリを送り届けてからアルスは自室に戻っていた。
彼女と歩いている最中我慢していた足の痛みが限界に来ていたので部屋に着くなりベッドへ倒れこむ。
しびれるような足の痛みにいつもならイライラするアルスだったが今日は足の痛みよりも先程の彼女の事が気になってそれどころではなかった。
「肌、思っていたよりツルツルしてたな。真っ赤になって可愛かった。」
自分が老人の姿と言う事を忘れてつい触ってしまった。
嫌われるかと思ったら彼女は顔を真っ赤にしていた。
「きっとあんなこと言われ慣れていないからなんだろうな。」
老人の姿のアルスに言われても喜ぶ彼女が少しかわいそうになってきた。
「また会いたいな、アメリ王女を招待すればまた彼女が来るかな?」
アルスはなぜメアリがアメリ王女のふりをしていたのかを聞き出すことをすっかり忘れて彼女の事ばかり考えていた。
二人のすれ違いはまだ続きそうだ。
老人と少女だと人気ないのかなあ……書いていて楽しいんですけど。
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