プロローグ
★以前短編で書いたものを長編に直して連載を始めます★
冒頭部分は焼き直しも含みます。ご了承ください
昔、あるところにお姫様と王子様がいました。
二人は一目会ったその時に恋に落ちました。
しかし王子様には王様が決めた婚約者がいたのです。
二人は身分を捨てて駆け落ちをしました。
誰も知らない国へ行き、二人で暮らそう。
そう決めての逃亡は長く続きませんでした。
やがて王子様を探していた婚約者に見つかりお姫様は毒を盛られました。
しかし、お姫様は顔には大きな痣が残りましたが命は助かりました。
そして、王子様はそんなお姫様でも変わらず愛し続けました。
その後、二人だけの幸せな生活が一年続きました。
しかし幸せは長くは続きませんでした。
ある日、彼らを追っていた兵士に見つかり二人は死を決意します。
『もしお爺さんだったとしてもきっとあなたに恋をするわ』
『俺はどんな醜い姿でもきっとあなたを見つける』
二人はお互いに手を取り合って暗い海の奥へと消えていきました。
◇◇◇
物語は続きがありました。
物陰で王子様の婚約者がすべてを見ていたのです。
婚約者は稀代の魔女が姿を変えていたのです。
【そんなにお互いを想い合うならその愛を見せてみよ】
【若者は老人へ、美女には痣を】
【永遠の愛などあるはずがない】