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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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河川補修レシピ

 どうした物かと惚けていると、あたしと同じかおをしたマリア・ド・デニム伯爵令嬢が、この現場には不釣り合いな、ワンピースを着てこちらに向かってくる。足下は仕立ての良い革靴である。石がごろごろしている上に、大量の重い泥が歩きづらさに拍車を掛けている。見ているだけで、怖くなりそうなくらい歩き方が下手だ。

「母上様の話では、水が引く前にこの堤防の補修をするのだとか。そんな事が出来るのですか?」

と、伯爵令嬢が尋ねてくる。

 なんか違和感有りまくり。実際ちゃんとした補修工事をするためには、水が引かなければ手を付ける事すら出来ない。其れはその通りなのだけれど、水が止まらなければ村の復仇すら出来ないのは明らかで。畑の水が引かなければ、村の衆の小麦が無事かも確認すら出来ない。今は溢れ出してくる水を止めて、水害がこれ以上酷くなるのを押さえる必要がある。素人の考えだけれど、壊れた堤防を修理しなければ、決して良い方向には進まないだろう。

「できるかと言うよりは、遣らないとどうにも成らないでしょう。そんなに難しいことではないですよ」

 あたしが提案したのは、土嚢を積んで水の流れを堰き止める事だった。良く台風の時に、水の流れを堰き止めるのに使われていた、土嚢袋に土を詰めて、きっちりと積むことによって、崩れた堤防をからの水の流入を押さえることで、少しでも早く改修工事につなげることが出来るようにする。

 実際これだけで、崩壊した堤防を直せるとは思った居ないけれど。新たな水流入がなくなれば、自然と水が引いてくるはずで、そうなれば村の衆の、元の生活を取り戻す手助けになるかも知れない。


 




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