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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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第二次救援部隊

 荒事担当の兵士達と、和みながら朝飯を食べながら、父ちゃんのあたし自慢を聞かされていると、ヘクター・リントンが灰色の髪を撫で付けながら、此方にやってきた。黒い胴着に黒いズボンは、大変よく似合っている。少しではあるが、血の臭いがする。黒い色合いだから、目立たないが返り血を浴びているのかも知れない。

「楽しそうで何よりですね。そろそろ救援隊が此方に到着する頃です」

 出発の準備をしろと言うことなのだろう。予定としては、ここで鼠を全員捕らえて、後顧の憂いを無くして、第二次救援部隊が堂々と、領都の民の見送りを受けて、出発するというセレモニーをする予定だった。その際に、この部隊の指揮を執るのは、マリア・ド・デニム伯爵令嬢であることを知らせる。幼くとも立派な、デニム家の長女であることを、印象づけようというのである。

 このデニム伯爵家の子供は、マリア・ド・デニム伯爵令嬢たった一人しか居ない。つまり彼女こそがこの伯爵家の跡取りであり、次期領主には違いない。ちなみに伯爵夫人も婿取りであり、いずれ、マリア・ド・デニム伯爵令嬢も攻略対象者である、ストール侯爵家の三男ウエズリー・ド・ストールと婚約して、彼を婿にすることになっていた。

 彼は見た目はいい人で、毛並みもかなりよかった。女の子の理想に近い感じのイケメンで、すごく易しかった。ただ、あたしの好みからは、遠い感じではあった。なんと言っても貴族らしい貴族で、生活力はなさそうな感じだった。

 こんな男のために、何でゲームのマリア・ド・デニム伯爵令嬢は、国を危うくするほどの悪事を、働くことになったのか、訳が分からない。勿論ゲームのシナリオだから、仕方が無いことなのかも知れないのだけれど、もう少し考えてくれても良かったんじゃないかな。

 ゲームの中のことだから、あたし的には全く気にはならなかったのだけど。此れがリアルだとなるとかなりやばい感じがする。出来れば夫にはしたくないかな。もっとも、あたしの前世の付合った相手の顔を思い出すと、だいぶダメンズ成分が多めだったことは内緒である。

 だいたい婚約者がいるのに、簡単にヒロインにめろめろになるってどうなのよ。しかも彼女は、特殊な能力は持っていたけど、それだけの女の子に過ぎなかった。立ち回りは旨かったとは思うけどね。ゲームだったので、セーブしたところから挑戦が出来るのため、エンディグまでたどり着くことが出来た。

 


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