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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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探偵の真似事 8

 オウルの背に乗ったあたしは、彼の判断に任せて、ゆったりと歩みを進める。領都の道は、日が落ちれば昼間の様には行かない。少なくとも人通りがまだ有る街の中では、馬に乗る行為は危険を伴う。だから、街中での移動は並足より少し遅めにする必要がある。

 本当は馬を下りて、引いて移動するべきなのだけれど。流石にそうすると、街を出るのにかなり時間が掛かってしまう。実はあたしの中で、嫌な予感がして仕方が無かった。だから、一刻も早く二人を見付けてしまいたい。

 他聞マリアなら、彼奴らの居場所がわかった時点で、御屋敷に戻って、明日の朝に、捜索隊を向かわせるように手配するのだろう。其れが順当な対応だって言うのは、判っているのだけれど。其れだと何となく手遅れになりそうな気がするのだ。

「姫様。このまま街を出て、目的の場所まで一気に行ってしまいましょう」

と、リントンさんが声を掛けてくる。本当なら、リントンさんはあたしのことを止める立場だと思うのだけれど、そう言ったそぶりを一切見せない。何が目的なのだろうか。

 でもさっきから気になっているのは、あたしの呼び方が姫様で統一されてきている事だ。真逆あたしをデニム家の、養女にでもするつもりなんじゃ無いよね。それにマリアのことは、確かマリア様って呼んでいたのに、あたしの呼び方が、姫様ってどういう事なんだろう。

 そう言えば、このサーコートを纏うと皆の呼び方が変わってしまった。このサーコートには、そんな効力でも付与されているなんて事はないよね。確かこの世界には、魔法なんて言う物は無かったはずで。あたしの周りには魔法じみた事なんか無かった。

 そう言う意味では、あたしそのものが不思議な生き物だけれど。なんと言っても前世持ちだから。これは気のせいと言えなくもないのだけれど。

 闇の中で光る瞳持ちは、流石にビックリ人間なのかも知れないけれど。産まれた時からそう言う者だから、あたし本人にとっては特に気にもならない。実際、あたしの瞳が光る処なんて、あたしは見たことなんか無いしね。

 領都の正門が見えてきた、そのまま馬上から兵隊さんに挨拶をする。兵隊さん達は、何とビックリ敬礼をしてくれたよ。そして、閉じられていた正門の扉が開かれた。このサーコートは、とんでもない代物なのだろうか。フリーパスで自由に、領都を堂々と出る事が出来る。まるで本当の、お姫様みたいだ。もっとも、本当のお姫様ならこんな時間に、馬の背に揺られていたりしないのだろうけれど。

「ご苦労」

 あたしの後ろで、リントンさんが兵隊さんの事を労っている。思わずあたしは勘違いしてしまうところだった。

 リントンさんが一緒に居たから、兵隊さん達が敬礼をしてくれたのだろう。そして、何も聞かずに扉を開けてくれた。少なくとも、サーコートの効力では無かったみたい。あたしは内心ホッとしてしまった。




読んでくれてありがとう。


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