表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

524/1245

なんちゃって姫様は我慢できない 15

 正直腹が減った。兎に角この執務室から出たい。この堂々巡りから逃げ出して、兎に角何でも良いから何か喰いたい。此奴らには食事を用意するっていう知恵が働かないのだろうか。其れよりも大事な事柄があるから、後回しに似てしまっているのだろう。腹が減っているときには、まともな考えなんか出ないと思う。

 この大人の事情あふれる場所から、あたしは逃げ出す事に決めた。あたしの手で、マシュー君に事情を聞き出すのだ。話してくれるかは疑問だけれど、此所にこうしているよりは物事が動くだろう。

「リントンさん。私はマシューとは無しが為たいのだけれど。もしかすると、私なら話を聞けるかも知れないわよ」

「姫様が取り調べをなさるのですか」

「色々と誤解があったのかも知れないのだけれど。私は彼の家族を助けに言ったことは、信じて貰えるのではないかしら。だから、素直に話してくれるかも知れないわ。それにこう言っては何だけど、罪を減じる代わりに捜査に協力させる事も出来ると思うのよ」

 前世のテレビドラマで見たことにある、司法取引について、簡単に説明してみる。リントンさんが、その事が有効な事だと思ってくれれば良いのだけれど。あたしはドキドキしながら説明をした。

 色々と穴のある説明だけれど、リントンさんを納得させる事が出来たみたい。リントンさんが頷いた。

「本当に姫様は、面白い事を思いつくのですね。其れは遣ってみても良いかもしれませんね。兎に角残り二人を見付けるのが先決でしょうから」

 これで少なくとも、マシュー君の罪を軽くする事が出来る。何処まで軽く出来るかは、解らないけれど。少なくとも極刑には成らないだろう。こんないい男を簡単に、あの世に鞍替えさせたくは無かった。

 リントンさんが、姫様ごっこを続けている内に、この事件を片付けてしまいたい。そして何でも良いから何か喰わして欲しい。あたしは腹が減って仕方が無いのだ。

「では一緒に彼の元に向かいましょうか」

 リントンさんが和やかに笑いながら、あたしに言ってくる。

「しかし……」

 ターラント男爵が、不服そうに何か言いそうに成ったところで、リントンさんの視線が其れを押しとどめた。その視線はあたしの方に向けられていなかったのだけれど、震え上がりそうなほど冷たい物だった。

 あたしの方に向けられる物と、ターラント男爵に向けられる物がこれほど落差が大きい。あたし本人にとっては、本当に訳が解らないけれど。今の処は、実に有難い。



読んでくれてありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ