表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

511/1242

なんちゃって姫様は我慢できない

 モブ顔団長の頬が緩んだ。いわゆる苦笑である。十三歳の子供に凄まれても、笑うしか無いのだろう。其れは判るのだけれど、其れって不敬な事では無いかな。何しろ、今のあたしはマリアと名乗っているのだから。

「良いかい。あんたの命は風前の灯火だって事が解んないかな。私が押さえているから、リントンが命令を出さないで居る。其れが解らないのですか。あまり長い時間が掛かるようだと、しびれを切らしたリントンが前に出てくるかも知れませんよ」

 勿論これは嘘である。たんなるメイドが、リントンさんを押さえる事なんか出来ない。他聞マリアでも無理だと思う。彼を押さえる事が出来るのは、奥様だけだ。

 隣に立っている、ターラント男爵がビックリしたように、あたしの顔を見詰めてくる。そんな顔を為ないで欲しい。嘘がばれるじゃ無いか。

 本当に、モブ顔団長の命に関しては、ヤバくなっていると思う。あの怖いことを一手に引き受けている、リントンさんがあたしに、このサーコートを着せた事には理由が無いといけないから。あたしの事が心配だったからとは思えない以上。これを着せて街の中を走り回らせる事が目的で。こう言う大事にするのが目的としか考えられない。だったら、こうなる事は必然で、もしかすると、この際だから自警団を、本当に解散させる積りなのかも知れない。

 そう成ると、本格的な争いはリントンさんにとって、都合の良い事なのかも知れなかった。どうでも良いけれど、そんなめんどい事に巻き込まないで欲しい。

 あたしはトイレに行きたいし。お昼ご飯を食べたいのだ。

 後方のお爺さん達が、身じろいだ気がした。それに会わせるように、あたしの周りを囲むように、護衛をお願いしたお爺さん達が、それとなく構えを取る気配がする。ヤバすぎる。

「わ、解りました。兎に角今の処は引かせていただきます」

 モブ顔団長は漸く空気が変わった事に気が付いたらしい。慌てて、大夫数が減っている自警団の中に逃げ込むように、走り出した。最初から聞き分けが良ければ、怖い思いを為なくて済むのに。

 ここに居る全員が、ほぼ同時に溜息を付いていた。あたしなんか、思わず座り込んでしまう。何しろ、こんな緊迫した状態に立たされるのは、前世を含めても初めてなのだ。本当に勘弁して欲しい。

「旦那様よう御座いましたね」

 ターラント男爵と、その執事のクリスが抱き合っていた。今までの緊張状態から、解放されてホッとしたのだろう。

 さて、あたしには当座の問題が残されている。兎に角トイレに行かないと、大変なことに成ってしまう。急いで、方法に見えている狩猟ギルドの建物に走り出した。

 リントンさんが、馬から下りて、こちらに向かっているけれど。あたしにはそんなのどうでも良いことでしか無い。今は、一階にあるトイレに駆け込むことが先決なのだ。


読んでくれてありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ