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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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なんちゃって姫様 19

 なんちゃって頭目と、ターラント男爵の話し合いは続いている。案の定二人の話し合いは平行線で、どうにも成らない雰囲気が漂ってきていた。

 何しろ男爵は、ギルドの立場で話していて。モブ顔の団長マイク君は、自警団の建前だけしか言わないのだ。他聞、このマイク君の頭の中には、自警団の中に蔓延している、危険な欲求の事しか無いのだろう。其れは正義という名の、大義名分を持った暴力だ。

 こんな緊迫した中にあっても、あたしのお腹が鳴っている。思ったより時間を取られてしまっているのだ。この様子だと、サリーとの約束は果たせないかも知れない。内心後悔しながら、大人同士の埒もない話し合いにうんざりしてきた。早いところ自警団にはお引き取りして貰わないと、マリアのも文句を言われそうだ。いや、絶対文句を言ってくるに違いない。

 あたしは後方をちらりと見ると、リントンさんが二人の男の人と、話を為ているのが見えた。あまり長引かせると、しびれを切らしたリントンさんが、お爺ちゃん達に制圧の命令を出すかも知れない。そうなったら、滅茶苦茶である。

「ターラント男爵様。発言させて貰えるかしら」

 あたしはマリア…あたしはマリア。心の中でそう念じながら、なるべく皆に聞こえるように、お腹の底から声を出すように話し出す。兎に角ここに居る若い衆に、この場に止まる危険性を理解させなければならない。なんと言っても、後方にはデニム家のリントンさんが控えて居る。

 半年前の事件の時も、彼は人を殺す事に忌避感を持っていなかった。其れは奥様も同じだったみたいだけれど、自ら手を下す事に何も感じていないみたいに見えたのである。だから、こんなに膠着状態が続くようだと、お爺ちゃん達に命令する事に躊躇しないだろう。

 ターラント男爵は、あたしがなにを言い出すのかと訝しむ様子で、此方を見てくる。内心子供は黙っていろと言いたいようである。其れは、あたしがナーラダのリコであろうと、マリア・ド・デニムで在ろうと変わらないのかも知れないけれど。時間はもう残されていないのかも知れないのだから、話し合っている場合では無いのかも知れないのだから。

「貴方達は、目の前に危険が迫っている事に、気が付かなければいけません。まず、ギルドは保護した者達を貴方達に渡すことは出来ません。何故なら、ギルドには会員の保護をする義務があるからです。だから、こんなに粘っていたとしても、受け渡されることは無い。そして、後ろにはリントンさんが古強者のお爺ちゃん達を従えています。其れが何を意味するかお解りですか」


 

読んでくれてありがとう。


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