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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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なんちゃって姫様 8

 今のマリアとは似ても似つかないのだけれど。兎に角自警団の人間に、納得して貰わなければならない。そうしないと、同胞同士の殺し合いが起こってしまうかも知れない。あたしはそんな事を見たいとは思わないのだ。

 折角マリアを助けたのに、悪役令嬢マリア・ド・デニム伯爵令嬢のフラグが戻ってきそうで嫌なのだけれど。こうなったら仕方が無い。

 熟々自警団なんて言う組織なんか、心配の種にしか成らない。所詮は、素人の集団なので、治安を守るのには適当では無いのかも知れない。なんと渇してくれるように、マリアに相談しようかと思う。何もしてくれないかも知れないけれど。

 村の治安は、村の衆の自警団の手によって、守られてはいた。其れが村規模の物なら、問題にならなかったのだけれど。村の衆は全員が知り合いで、その人となりは知っていたから、可笑しな事にはならなかったのだろう。でも、領都規模になると全ての者が知り合いには成らないから、大義名分が成り立つのなら、どんな酷い事も出来るようになる。治安維持と判事の操作は、やっぱりプロの仕事だろう。

「我々だけで、あちらに行くのは危険ではにでしょうか」

 ターラント男爵の執事を遣っているクリスさんが、あたしに言ってきた。他聞男爵の考えを忖度して、言ってきているのだろう。勿論クリスさんも、こちら側の人間として、自警団の中心に入ってもらうことにしている。でないと、ターラント男爵が嫌がりそうだったからね。

 一応、ターラント男爵とあたしの二人で交渉に行く積りだ。それに付き合って貰うのに、クリスさんにお願いしている。危ないかなとは思うのだけれど、何とかなるような気がするのだ。

 それでも危険かなーとは思うので、悪いけれど交渉に付き合ってくれる人を、このお爺さんの中から何人かお願いできないだろうか。あたしは改めて、ここに集まってきてくれている人達の顔を眺めた。

 あたしが頼んだら、皆喜んで、付き合ってくれそうな顔を為ている。自信を持って良いのだろうか、前世で付き合っていた大人達より、ここに居る人達は覚悟が違うを終わらせる。を終わらせる。

 もっとも、これは姫様に対する忠誠心が高いのかも知れない。其れはもしかすると、奥様が築いてきた信頼なのかも知れないなと思う。あたしに対する物では無い。それでも今は、その仮初めの信頼を借り受けることにする。

 あたしは、心の中でお礼を言いながら、信頼を借りることにする。なんとしても、無事にこのいざこざを終わらせる。本当なら、こんな事はやんなくても良いのは知っているのだけれど。頑張ろう。




 




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