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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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事態は深刻 10

 兎に角領都に行かなければ話にならない。其れは判っているのだ。行くとするなら、馬を出して貰わないと駄目だろう。

 このまま、なんちゃってマリアのままなら、馬車を出して貰うことに成るけれど。面倒くさい行程を挟まなければならないだろう。それなら、オウルを使った方が簡単だろう。メイドの格好なら、サリーの買い物に付き合うって名目が立つかも知れないな。でも、彼女を巻き込むことは気が引ける。

 あたしの遣ろうとしていることは、結構危険なことだ。自警団の若い衆から、獲物を掻っ攫おうとしているのだから。一人で行って、彼奴らの家族を安全なところに匿うのが先かも知れない。兎に角簡単には、領都の門を潜ることはできないのだから。逃がす算段は、匿うことが出来てから考えよう。

「此れから如何するの」

「取りあえず現場に行かないと話にならないわ。行ってから考えることにするわ」

「と言うことは、馬車を出して貰うの。そうなると護衛を付けられると思うけれど。私は流石に、メイド服を着たりはしないわよ」

 マリアは何だか、興が乗ってきたようで、楽しそうに笑っている。その先にある危険につては、想像することも出来ないのだろう。だから誘拐されてしまう思うのだ。

「あたし一人で行くわ。その方が楽だし。動きやすいしね」

 あたしはオウルに乗って向かうことに為た。そうなるとこの服では何かと目立つ。当然のことだけど、メイド服も問題がある。あたしは横乗りが出来ない。上品な御嬢様の乗り方なんか、父ちゃんも出来なかったからね。

「申し訳なのですけれど、今日は暇を頂きたいのですが。宜しいでしょうか」

「其れも協力の内でしょう。今日の私は読みかけの本でも読んで待っているわよ」

 マリアは何でも無いように言った。

「幸運を祈っているわ」

「ありがとう。感謝するわ」

 あたしは自分の部屋の扉を開いた。結構危険な冒険になるかも知れないけれど、自警団の若い衆に会わなければ、其程危険なことには成らないはずで。心配は無いと思う。



読んでくれてありがとう。


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