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事態は深刻 2

 皆の噂話は、昨日の事件の話から他の話に移って行く。時間があれば、其れこそ色んな話題で盛り上がる。実際昨日のことで盛り上がるのに、あたしは面白そうなことを入れなかったから、さらっと流すことに成功していた。

「御免。御嬢様の処に仕事が残っていたわ。また後でね」

 あたしは内心の焦りを顔に出さないように為て、皆の側から離れることに為た。何とかしないと行けないような気がするのだ。

「リコちゃん。私と一緒に買い物に行けるように、御嬢様に言ってちょうだい」

 あたしの背にサリーが、手を置いて少し真剣に言ってきた。彼女はこのことを言いたかったみたいだ。

 あたしは彼女の前で、街の若い衆相手に大立周りを見せたことがあった。それ以来あたしを護衛か何かと勘違いしている。確かにあたしは戦闘メイドだけどね。出なければ他のメイドさん達より、良い給料を貰っている良いわけが出来ない。

「お……おう」

 思わず返事を返してしまった。どうやって密猟者達の住所を教えて貰うか考えていたから、無意識に応えちゃった。ど、どうしよう。

 兎に角マリアに相談しよう。まず此れから時間を貰わないと、何にも出来ないだろうから。一応、彼女の身の回りの世話があたしの仕事なのだから。

 自然とあたしの足は速くなって行く。最初は小走り、仕舞いには走り出してしまう。後でサンドラさんに間違いなくお小言案件である。それ以上に怒られることをするから、今更かも知れない。

 本当なら、父ちゃんに相談するのだけれど、今は居ないからあたしが何とかしないと行けない。前世の頃に警察のご厄介になったときも、誰にも相談できずに、後輩のために暴れたんだっけ。出も、久しぶりに気持ちが高ぶってきている。昨日とは違った高揚感がある。

 マリアの部屋の前で急停止すると。あたしは深呼吸すると、何時ものように軽くノックする。

「御嬢様リコです。一寸お話があります」

 マリアの返事が返ってくる。なんか暇為ていたような返事だった。絶対退屈している。何かして遊ぼうと言ってくるに違いない。



読んだくれてありがとう。


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