表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

425/1221

そして次の日 6

明けましておめでとう。


 早速、あたし達は城壁の端に着いた。それから、何時ものように壁を右手に見ながら、あたしは軽く身体を慣らすように足を動かす。やっぱり昨日は無理していたらしく、全身の筋肉が痛い。クールダウン為なかったから、乳酸が未だ残っているのだ。

 因みにマリアは、小隊の前をかなり無理して、走っていた。野郎どもの嫌らしい視線に、全く気付いていない。意地っ張りもいい加減に為ておいた方が良いと思うけれど、明日痛い思いするのは、彼女なのだから、まあ良いけどね。

「御嬢様は少し走る速さを、調節なさった方が良いですよ」

 あたしは少し走る速度を上げて、マリアに追い着くと助言して上げる。そして、後ろから嫌らしい視線を向けてくる、男どもをねめつける。側にマリアがいなければ、後ろから蹴り上げているところだ。

「餓鬼の尻を見て楽しいのかい」

「そりゃ。でっかい野郎の尻を見ているよりは、可愛い女の子の尻は見応えがありますから」

 実に本音の台詞だと思う。其れをマリアが知ったら、どんな顔をするだろうか。知らなければ、そんなこと解ったりしないのだけれど。何しろ彼女は、深窓の御嬢様なのだから。

 あたしなんかは、このての男どもの表情なんか、見慣れているから解るだけなんだけどね。

 マリアは後ろを走る、野郎のことなど頭に無いみたいである。走ることに必死すぎるから、他のことは視界に入っていないのだろう。

「奥様に知られたら、殴られるよ」

「なあに、御嬢が黙っていてくれれば、ばれないですよ。元論ばらしたりしませんよね」

 後ろから、あたしらの話に割り込んできた、レイが言ってきた。此奴は元王子様なのに、完全に野郎どもと同じ感覚になってしまっている。隠れ攻略キャラ、悲劇の王子様枠は何処に行ってしまったんだ。朱に交われば赤くなるてのは本当のことだったんだ。

 昨日は格好良かったから、一寸見直したんだけれど。今日は駄目な人に成っちまってる。王族だったことがばれると、困った事になるから、此れで良いのかも知れない。



読んでくれてありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ