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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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久しぶりの休日 2

 さくらいろのきみに・・・。は貴族階級の中の、恋の駆け引きと、背景に成っている侵略戦争かで、いかにして生き残り幸せを掴むかって言う、今考えると酷い話だった。あのゲームにはまっていた頃の、あたしはそんな酷い設定なんか気にもならなかった。転生してみると、この世界は結構くそだわ。その上戦争が起こるなんて、とんでもないことだ。

 労働条件は、決して良くも無いし。そうかと言って、支配者階級でも幸せに暮らしているわけでも無い。自分の好きな人と結婚できるわけでも無い。家の奥様なんかも、好きでも無い人と結婚したらしいのである。だから、仲が悪くても、離婚ですら出来ないで居るのだ。

 その上、何しろ主食のパンですら、決して旨くも無いのだから。一番質の良い小麦を焼いて、作ったパンですら、あんまり旨くない。その上、石臼でひいているのだけれど、運が悪いと小さな石のかけらを食べることに成る。

 困った事に、ラノベの主人公のように、そういった事に対する知識が無い。ぐれて、まともに学校の授業すら聞いていなかったから、如何したら改善できるかが解らない。何で、あんなに簡単に問題の答えを見付けることが出来るのか解らなかった。

 それでも、ちゃんと焼いたパンが食べられるだけましだけどね。此れが、平民だと、雑穀の粥やとても固いパンをスープで食べるくらいしか無かった。

 元々、あたしの家は狩人だったから、何時もより獲物が捕れたときは、肉料理が食べられたから良かったけどね。今は、デニム家の使用人用の食事が出る。ご家族の食事とは、比べることも出来ないほど貧相な物だったけれど。平民の食事よりは良い物が出されている。その事を考えると、あんまり文句も言えないかな。でも、前世に食べていた物と比べると、如何してもね。

 今日はいつもより早く起き出して、朝のお仕事を片付けてしまう。それから、未だにベットから出てこない、マリアに一声掛けておく。そうしておかないと、後でサンドラさんに注意されることに成るから。

 因みにあたしの格好は、メイド服では無い。革製の胴着に丈夫な生地のズボンをはいている。ちょっと見には、男の子みたいな格好である。絶対ドリーさんには見られたくはないかな。後で何を言われるか判ったもんでは無いのだ。

 実際メイド服は気に入っているけれど。それでも、弓を使うのには、この格好が一番楽だ。朝の内に少しばかり、獣を捕まえようと思うのだ。そして、旨い肉をリタのお土産にするつもり。

 前回、彼女に会いに行った時に、偶には肉が食べたいと言われたからである。あたしも久しぶりに、狩りにでたかったので、出かけることにしたのだ。言い獲物が捕れると良いのだけれど。断っておくけれど、あたしは狩人ギルドには、ちゃんと席をおいているからね。此れでも、一人前の狩人なのだ。

 実は昨夜の内に、少しばかり近くの森に仕掛けをしておいた。今朝は、その仕掛けに掛かったかも知れない獲物の確認と。運が良ければ、あたしの短弓の練習がてら、獲物を狙う予定だ。本命は罠の方だけどね。





リコにとっては久しぶりの息抜き日です。


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