表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

343/1224

デニムの娘(仮)8

 奥様のサロンには、既に四人の女性が集まっていた。当然のことだけれど、奥様とマリア、それから侍女のドリーさんにメイド長のサンドラさんが、あたしを待っていた。

 其れを一瞥すると、あたしは逃げ出したくなった。この陣容は、お小言では済まない感じがするのだ。そして、あたしの後ろには、逃がさないと言わんばかりのリントンさんが控えている。

 本来なら、サンドラさんがあたしを招き入れるために、扉を開ける立場なのだろうけれど。何故かサンドラさんは、椅子に座り込んだまま、気分が悪そうにしている。

 何か衝撃的なことを聞かされたのかも知れない。もしかして、あたしのことを知らなかった。

「奥様、サンドラは大丈夫でしょうか」

 その様子を見た、リントンさんが尋ねる。

 奥様は、貴族夫人らしい仕草で頷いて見せた。大丈夫だと言うことなのだろう。

「心配は要りませんわ。彼女は、この事を初めて知らされたので、少し混乱しているだけですから」

 奥様が実に落着いた様子で言う。さすがはデニム家の頭だと思う。彼女がいるから、マルーン地方は木賃と納められている。旦那様は、デニム家の直系の者で無かったので、いわばデニム家を動かす権利を持っていない。飾りのような物だった。

 その男が、どうにかしてデニム家の財産を簒奪しようとして、悪役令嬢マリア・ド・デニム伯爵令嬢を操っていたのである。其れが、さくらいろのきみに・・・の流れの一本だった。

「リコさん。貴方も驚いたでしょう。良い機会でもあるし。兎に角此れからのことを相談いたしましょう」

 因みにあたしの席は、奥様の左隣に用意されていた。右隣はマリアが座っている。彼女の前には、何枚かのクッキーが皿に載せられている。あれって、とっておきの奴じゃ無いか。

 女五人と男一人の話し合いが始まる。

 もしかして、あたしのことを話す感じだろうか。それなら、事実上の保護者も読んでほしいものである。だって、あたしは未だ十三歳の子供だよ。




読んでくれてありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ