表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

340/1221

デニムの娘(仮)5

「私は色々と心配しております。何故ウエルテス・ハーケンが、貴方を助けたのか。彼が私兵団での立場をなげうって、一介の猟師に成ったのか。何故御嬢様が攫われたときに、都合良く介入できたのか」

「其れについては、半年前に説明したはずだけど。其れでも、父ちゃんと私を雇い入れることにしたのでしょう」

 何処か、ヘクター・リントンさんの言葉は尋問くさくなってくる。

「ええ、ええ。そうですとも、奥様は貴方を信じたがった。しかし、貴方が奥様の実子だと言うことを知っているとは聞いておりません。その様子ですと、貴方はハーケンから事情を聞いていたのでしょう」

 成るほど、リントンさんはあたしが平気な顔をしているから気になったのか。だから、わざわざやって来たのだろう。彼の中では、意外でも無く、あたしは要注意人物だったらしい。

「私は、若い時からウエルテス・ハーケンのことをよく知っております。だから、彼の言うことはほぼ信じられる」

 リントンさんは、あたしの心の中を覗くように瞳を見詰めてきた。その鋭利な感じは、あたしに恐怖を感じさせる。この人は何を思って、ここへ来たのだろう。あたしは心の中で、彼の瞳を覗き返す。此れが正しい対処の仕方かどうか解らない。

 あたしの中に、負ける者かという気持ちがむくむく立ち上がってきた。こう見えても、前世を足せば、立派な大人なのだから。負けてなんか遣らない。

「貴方はかなり秘密を持っていらっしゃる。そうではありませんか」

 うわー。この人鋭い。まあ、半年も見ていれば解るモンなのかな。さすがは、デニム伯爵家の影達の頭領。やっぱり怖い人だな。

「私は十三歳になったばかりの村娘です。そんなに大それた秘密なんか在りませんよ。ビックリして昨夜なんか、父ちゃんに問い詰めに行ってきたばかりなんですよ」

「確かに貴方は、昨夜ハーケンの処へ問い詰めに行っていたようですね。それでも、旦那様が秘密の暴露をしたときに、貴方は御自分が捨子だったことを知っていたように見受けられましたよ」



よんでくれてありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ