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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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押しかけガーディアン 4

「君は戸籍なんて言う物について知っているんだね。貴族で無いとそんなことを知らないはずなのに。そんなことまで知っているんだ」

と、デイモン・デニム伯爵が言ってきた。面白がっている表情。

「村の賢者様に伺っていたのです。こう見えても、私は村長さんの手伝いしていたので、そういった事に詳しいです」

「私もそれくらいのことは知っていたわ」

 マリアが、あたしの言葉に被せるように言ってくる。彼女は子供っぽい表情で言ってくる。一寸可愛い。同じ顔だけれどね。

 失礼にならないように、あたしは席を辞した。出来ればこの席から早く撤収してしまいたかった。何だか居づらいのだ。忙しく働いていた方が、気が楽だし居心地が良い。前世のあたしには信じられない感情だけれどね。

 不良を遣っていた頃のあたしは、あんまり家庭的なことは遣りたくなかった子だったから、いわゆるゲームばっかりしていた。今は反省している。あの頃もう少し、きちんとしていたら違っていたに違いないから。

 家族の団らんに、挟まっているのは気詰まりで仕方が無い。あたしは間違いなく、あの家族の中には入れない。入っては行けない立場なのは、嫌と言うほど判っている。

 あたしの家族は父ちゃんだけだ。未だに本当の家族にはなっていないけれど、リタだって居るのだから、それ以外に家族になっては行けない。主従としての関係性で十分だと思う。何故か奥様は、それだけでは嫌みたいだけれど。今更元には戻れないのだから。

「此れで、メイドの仕事にもどります」

 あたしはメイドらしい挨拶をして、家族の食卓から離れた。胸の中で、小さく溜息を付く。あそこの中では、あんまり食事は美味しくないし、正直喰った気がしなかった。

 取りあえず早めにマリアの部屋を、整えなければ行けない。最低限メイドの仕事を遣らなければ、メイド仲間から弾かれかな無い。其れで無くとも、なんちゃって令嬢なんかもやっている手前、メイドの中では立場が微妙なのだ。

 

 


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