表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

237/1221

残念な父親 5

 マリアが誘拐されたって知ったなら、何を置いても帰ってくるのが本当だろう。なんと言っても自分の子供が大変なときに、王都から帰ってこないのは、信じられない事だ。確かにここに戻ってくるのは、大変時間が掛かるのは解るのだけれど。半年以上も帰ってこないのはどうかと思う。

 その設定を知っているあたしは解るんだけれど。彼は伯爵夫人に会うのが億劫なのだ。其れは判らないでは無い。何しろ、あの奥様なのだから、顔を合わせるのが怖いのは解るけれど。自分の娘に対して、褒められた事じゃ無いよね。

 二人も妾を作れば、奥様に顔向けが出来ないよね。例えこの国で、側室を作ることが許されていたとしても。其れは奥様が許したら、そ言う言うことができると言うだけで。其れはあくまでも、直径の者に許されたことらしかった。つまり、名前の中にドがある物だけに許される者らしかった。

 つまり、デイモン・デニム伯爵はあくまでも入り婿で、正式な継承権を持っていない。デニム家の財産は今の処、デイモンの物は何一つ無かったのである。未だに彼は名ばかり伯爵で、帰ればアリス・ド・デニム伯爵夫人に頭が上がらないのである。夫婦とは言っても、どこか上下関係がある。

 乙女ゲーム桜色の君に・・・の中で、王都の中での彼は其れなりに実権を持っていたように見えたのだけれど。今の処、強くて怖い奥様の尻に押しつぶされているように見えている。全く領都の中では、彼の人気は最低である。使用人達を一ミリたりとも動かすことが出来なさそうである。

 あくまでも噂でしか無いのだけれど。尊敬できる父親を為ているようには感じられなかった。

 噂を聞く限り、父ちゃんの方が百倍ましなような気がする。勿論駄目なところも多い、父ちゃんだけれど、少なくとも家族を愛してくれているだけ、あたしの実の父親であるデイモン・デニム伯爵よりは増しだと思う。スチルを見る限り、お顔だけは良いのだけれど。それだけのダメンズなのだ。

 何だか、前世を含めて駄目男ばかり周りに居る気がする。あたしって、ものすごく男運が悪い。乙女ゲームなのに、いい男がいないよ。

 だから悪役令嬢なのかも知れないけれど。少しはいい男がいても良いと思う。


 

読んでくれてありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ