表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

223/1219

大人達のお茶会

”いいね”ありがとうございます。嬉しいです。


 ナーラダのリコとマリアが、以外だが真面目に試験の答案用紙に、解答を書き込んでいる部屋の西隣の小部屋に、この領都の主であるアリス・ド・デニム伯爵夫人の姿があった。彼女は娘が、家庭教師に勉強を学んでいる間。何時も隣の部屋で執務をすることが習慣となっていた。

 この部屋も大きなガラス窓が設置されているので、庭の景色もよく見えるし、日の恵みもふんだんに入ってくる。そして、何時ものように護衛件メイドのジェシカ・ハウスマンが、部屋の隅で小テーブルでお茶の用意を為てくれている。

 エディ先生は、抜き打ちで試験を為てくれているはずで、その間にナーラダのリコの、学の進捗状況を知らせてくれることになっている。彼女が平民として育てられたにしては、かなり優秀だと言うことだったので、出来れば二人そろって王都の学校に入学させたいと考えていた。

 アリスは、ナーラダのリコが自分の娘だと確信している。どうにかして、ハーケンから彼女を取り戻したいと考えている。

 貴族の権力を振るえば、ナーラダのリコをハーケンから取り戻すことが出来るかも知れない。しかし、其れを為たら間違いなくリコに嫌われる。此れまでの付き合いで、彼女の性格を把握している。一度嫌えば決して元には戻らない。無理をすれば嫌われてしまう。其れは出来ないことだった。

 マリアより、リコの方が性格的には自分によく似ている。そう思っているのだ。

 リコはマリアの姉妹だと言うことをしらないはずで。もし、その事を知ったなら、伯爵夫人のことをどう思うだろうかと思うと、当時のことを話すことが出来ないで居たのである。

 仕方が無かったとは言え、生まれてばかりの赤ん坊を森の中に捨てたのだ。其れを命令したのは、今は無き先代だったのだけれど。それでも、母親である彼女が守ることが出来なかったのは事実で。その事情を理解して貰えることが出来なかった。

 ナーラダのリコが、自分から娘に戻ってくれるようになって欲しいと思っていた。のちろん、そんなことは、あり得ないことだと言うことは解っている。

 扉をノックする音が、アリスの意識を現実に引き戻した。エディ先生がやって来たのだ。



読んでくれてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ