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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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十三歳の春 16

 あたしはサンドラさんに押されながら、デニム家の第一食堂にやって来た。伯爵家の家族だけが、食事をするための比較的小さな部屋だ。この部屋で食事をするためのテーブルは、八人掛けのテーブルが一脚。そこに八脚の椅子が置かれている。使うのは三人しか居ないのに、八脚は多すぎるし、何だかもの悲しい感じがする。

 あたしみたいな庶民の感覚だと、かえって寂しくなってしまう。だって、この屋敷に住んでいるデニム家の家族は、マリアと奥様しか居なかったのだから。周りには二人に使えている使用人が、何人も傅いているのだけれど。一緒に食事を食べるような関係ではない。

 実際メイド長のサンドラさんは、あたしをこの部屋に連行してくると、メイドとしての礼を奥様に対してすると、侍女のドリーさんに微笑んで見せて退室して行く。あたしは心の中で、行かないでと叫びたくなった。

 何しろここには、マリアと奥様とドリーさんだけが居るだけだったから。普段なら、給仕係のメイドの先輩がいるはずなのに。給仕係をドリーさんが担当している。本格的な試験か、他の使用人に聴かせられない話があるかの二卓だ。やばい任務が振られるのかも知れない。

 テーブルには綺麗に洗濯された、テーブルクロスが掛けられている。あたしは貴族の食事風景を見るのは、デニム家に雇われてから知ったのだけれど。いちおうのまなーは、前世の其れとあまり変りが無かった。つまりカトラリーを使って食事をする。朝食は、ファミレスでの洋食に近いかも知れない。今は、前菜となる野菜料理が皿に載せられている。二人は並んでテーブルについて、あたしを持っていた。奥様の左隣の席に、あたしの分の皿とカトラリーが用意されている。

 ちなみに、あたしが初めてこの食事に来たときは、マリアと奥様はテーブルを挟んで、向かい合わせにして座ったいた。しかも最も遠い位置に座って食事をして。何だかこ気持ちが悪かったことを覚えている。だって此れではさみしすぎるじゃない。だから座るところについて、奥様を思わず説得しちゃった。

 それ以来、あたしも奥様達と、食事をとることが義務づけられてしまった。しかもきちんとした格好をして、マナーを守って美しく食事をする。父ちゃんと私兵連中との食事の方が、拓で楽しかったのに

仕方が無い。

最近ぎりぎりになってしまうな。

読んでくれてありがとう。


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