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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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ドッペルゲンガーの初仕事 5

 マリア・ド・デニム伯爵令嬢が寝かされている場所まで行くと、周囲を眺めた。一緒に来ている兵隊さん達が一杯心配そうに眺めているし、勿論あたしに付いて来たメイドさんもいる。人の目がある中で、彼女の服を脱がせるわけにはいかない。あんなんでも伯爵令嬢なのだから、少しは気遣ってやらないと行けないだろう。

 彼女は日照神に取憑かれているのに、未だにきちんとしたドレスを着込んでいた。貴族のたしなみとは言え、せめてもう少し涼しい格好にすべきだ。周りの男達に肌を見せるわけにはいかないので、胸をはだけさせることも出来ないでいるのだろう。まだ12歳の子供の裸なんて、別にどうと言うこともないとは思うのだけど。とりあえず目隠しが必要かな。

 あたしは、マリア・ド・デニム伯爵令嬢の側に腰を下ろして、持ってきた鍋を地面に置いた。そして、木のカップに簡易スポーツドリンクを汲んで、彼女に渡す。

 マリア・ド・デニム伯爵令嬢の顔は、すごく赤く火照っているようだけれど、震えている。かなりやばいかも知れない。まだ意識を保っているけれど。本当なら救急車を呼ぶような状態だと思う。

「とりあえず此れを飲んで」

「冷たい水?」

「塩と砂糖の入った水かな。少なくとも毒ではないから安心して飲んで」

 あたしは、木のカップに一寸口を付けて飲んで見せた。こうしてやれば、安心して飲んでくれるかも知らないと思う。まだあたしのことを信用していないのだから、これくらいはやって見せないとね。千波のスポーツドリンク擬きは、あんまり旨い物では無かった。

 カップのスポーツドリンク擬きを飲ませるために、マリア・ド・デニム伯爵令嬢を抱き起こした。ドレス越しに彼女の身体が、相当熱くなっていることが解る。しかも、あまり汗をかいている様子がない。此れってやばくない。

 あたしに抱き起こされた、彼女は素直にカップのスポーツドリンク擬きを飲んだ。とりあえず塩分を補給してやらないと、真面に汗すら掛けなくなっちまう。


お疲れ様です。

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