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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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スチルに在った場所

 領都ベレタから旅立って、三日が過ぎ去ろうとしている。のどかな牧草地帯を抜けたところにある。小高い丘の上に、其れは石作の堅牢な砦がそこに鎮座している。

 これこそが、奥様が邦を守るために、一軍を配置した場所だ。その規模は、ディロウの御屋敷よりも堅牢に造られた城だ。此所も領都の形は整えられているけれど。どちらかと言えば、防衛拠点の意味合いの方が大きい。


 その為に、呼び名も、カテーナ砦と呼ばれている。勿論、この砦を任されている貴族は、デニム家の遠い親戚に当たるらしい。本当に関係は遠くて、三代前の次女が嫁いできたくらいの関係らしい。その辺り、あんまり詳しくないんだよね。


 何だか興味が持てなくてさ。説明は受けたけれど。記憶に残っていなくてさ。どこそこの誰々さんが、嫁に来たとか。全く興味を感じない。昔から、歴史はあんまり好きじゃ無かったからね。その時の教師役は、あんまり授業が面白くなくて、賢者様の方がずっと面白かった。その時に習ったことなら、今でも思い出すことが出来る。三割冗談だった所為かも知れない。


 デニム家の歴史なんかは、取りあえずの知識だ。なんちゃってマリアをするための、最低限の知識。それよりは、伯爵令嬢らしい立ち振る舞いを学ぶ方が、忙しくてそれどころでなかったことは内緒だ。悪役令嬢マリアの奴は、こんな状況で、偽物だって気付かれないでいられたなって思う。


 実は、彼女は既に気付かれていて、それでも周りが見逃していた。そんなことがあったのかも知れ無いなって、一寸思ってしまった。リントンさんや奥様だって、あたしが双子の片割れだって気付いても、黙って付き合おうとしているからね。若しかすると、悪役令嬢マリアのこともそうして、見ていたのかも知れ無い。マリアを殺したのが、彼女だって知りながらも、伯爵令嬢として、扱っていたのかも知れ無い。


 既にこの辺りは、此所を支配している。フォルテ・ド・ガルバドス伯爵領になる。この人と仲良く、奥様は彼の石の城で、籠城すること一ヶ月持ちこたえるけれど。援軍を得ることもなく、破れることになる。


 スチルには、実に美しい奥様の勇姿が描かれていて。手槍を持って、敵軍を煽る姿が描かれていた。今の姿を知っているあたしには、一寸違和感しかない姿だけれどもね。


 流石にR指定が入ってしまうから、それからの激闘は流されていたけれど。城に立てこもっていた人間の殆どが、帝国軍の人間の手によって、はやにえのように木につり下げられた。そこには、男女問わずの凄惨な光景だった。流石に、これはスチルにはならずに、ただの文章のみで表現されていて。それでも、そう言った表現が、あったせいで少しばかり話題にもなった。


 さくらいろのきみに・・・は、乙女ゲームでもあるけれど。その内容は、結構ダークな、表現がされている物だったのよね。表紙に小さくダークファンタジーって表記されていたっけ。








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