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山猫は月夜に笑う 呪われた双子の悪役令嬢に転生しちゃったよ  作者: あの1号


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1020/1216

そして、ナーラダ村へ 7

 しみじみ男なんて、馬鹿ばっかりだと思う。だいたい年頃の乙女が、側に居るのに、あんな下世話な話題で盛り上がるなんて。命がけの生活をしていると、女の肌が恋しくなることは判るよ。それでも、ここの所そう言った修羅場なんか経験していないのに、女遊びがしたいって言うのが、一寸理解為たくは無いかな。

 其れも、隠れ攻略対象になっている、レイの奴も仲良く話し合っているなんて。一寸信じられない。

 悪役令嬢マリアの皮を被った、元不良としては判るんだけど。子供の頃に遊んでいた、ゲームさくらいろのきみに・・・の、彼のきらきら感が何処かへ行ってしまった気がして、一寸悲しい気持ちになる。

 此所に生きているんだから、生き物である以上。トイレにも行くし、綺麗な女がいれば、そっちに目が行ってしまっても、咎めることは出来ないだろう。彼のレイですら、小隊の連中と一緒になって、領都のいかがわしいお店に遊びに行っていることは知っているからね。

 たぶん、マリア・ド・デニム伯爵令嬢相手には、きっと澄し顔を向けるんだろうけれど。あたしは、彼奴らにとって自分の所の、小隊長の娘でしかないから。その……隠すつもりなんか無いんだろう。

 ただ、王族教育は何処に投げ捨ててきたと言いたい。此奴が、王都にいるときには、とんでもなく有能な側使いを遣っていたんだから。一寸信じられないくらいだ。

 彼の設定を知っているから、あたしがそう言う見方をしてしまうから、いけないのだろうけれど。それでも、きらきらの絵面を考えてしまうんだよね。

 ただ、此れはリアルな現実なんで、見え方も生身だし。美形ではあるけれど。ゲームの画面を見ているようには見えないかな。例えれば、2.5次元の世界を生きているって感じだ。


「其処無駄話をしてるんじゃありませんよ」


 ジェシカ・ハウスマンさんが、馬車の側で聞くに堪えない話しを開いている、兵隊達を咎める声を上げた。本気で怒っているわけでもないのだろう。意味合いとしては、一寸注意を促すって感じかな。

 この道行きには、其れほどの危険がある訳でも無いから。そんなに気を張る必要も無い。多少危険があるとすれば、もう少し行ったところになるかも知れない。

 未だに此所は主街道でしか無いから。危ない奴はそうそう出て来ることは無い。正直野生の動物に対しては、こうして自分達がいることを知らせておいた方が、何かと安全に移動が出来る。

 動物との遭遇戦なんか遣っちまうと。結構時間が喰うから避けたいだろうしね。

 あとは危ないのは、人間の方なんだけれど。これだけの人数が居れば、そう簡単に狙われるようなことはない。結構なお金を運んでいたとしても、この数を襲うには、其れなりの人数を用意しなきゃいけないから。割に這わないんだ。

 命がけの仕事を為たのに、分け前が少なすぎるからね。だったらスルーするのが基本だと思う。

 因みに、よほどのモグリでも無い限り。父ちゃんが居れば、皆回れ右して逃げ出す。

 実際、最近のあたし達は、二人っきりで荷馬車の移動をしているけれど。そう言った、夜盗の類いに会ったことが無い。勿論、あたしが小さい頃はあったけれど。そのたんびに、逆に父ちゃんの懐具合が良くなったんだ。そう言ったイベントがあったときには、そのあとに死体の後片付けが待っていたから、取ってもいやだったことを憶えている。

 何しろ、延々穴掘りをすることに成るからね。



 


 


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