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公爵令嬢になった私は、魔法学園の学園長である義兄に溺愛されているようです。  作者: 木山楽斗
本編

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第54話 いい結果

 私は、レティとともにプリネさんがいる保健室に来ていた。

 私も、あの出来事の後、保健室には来ていたが、すぐにお兄様の元に行ったので、プリネさんとそこまで話せてはいなかった。そのため、色々と話すためここに来たのだ。


「プリネさん、大丈夫だった?」

「は、はい……」


 プリネさんは、色々とショックを受けてしまったため、ベッドの上にいた。

 やはり、貴族達に詰められることは、かなりきつかったらしい。それも当然だろう。貴族でなくても、多人数で攻められるのは辛いものである。

 それが、地位が上のものになると、さらに厳しいだろう。


「さ、さっき、あの人達が、私の元を訪ねてきました……」

「え?」

「私に、謝ってくれたんです」

「あの人達が……?」


 プリネさんの言葉に、私は驚いた。

 まさか、あの人達が謝りに来ていたとは思っていなかった。

 どうやら、あの人達もきちんと反省していたらしい。それについては、とても喜ばしいことである。


「あの人達に聞きました。ルリア様が色々とした結果、心を入れ替えたと……」

「わ、私が……」

「やっぱり、ルリア様は素晴らしい方なのですね……」

 

 私に向けて、プリネさんは笑顔を向けてきた。

 その笑顔は、可愛らしいものだが、私としては少し残念でもある。

 なぜなら、その賞賛の言葉は、少し距離感があるような気がするのだ。

 私は、プリネさんと友達になりたいと思っている。そのため、そのような言葉は嬉しくもあり、残念でもあるのだ。


「あ、プリネさん。落ちついたら、部活に来てね」

「え?」

「トルカも、ティアナさんも、待っているから」

「……はい」


 私の言葉に、プリネさんはゆっくりと頷いてくれる。

 もうこの際、距離感については仕方ない。これから、ゆっくりと詰めていけばいいのだ。




◇◇◇




 後日、私とレティは家庭科部に来ていた。

 そこには、プリネさんも一緒だ。ただ、それだけではなかった。


「ルリア様、こちらを食べてみてくれますか?」

「あ、ありがとうございます……い、頂きます」

「プリネ様は、私のものを食べて頂けますか?」

「あ、はい……」


 実は、プリネさんをいじめていた貴族達も、家庭科部に入ってきたのだ。

 彼女達は、かなり心境の変化があったようで、私達にこのように友好的に接してくれている。その変わり様は、少し怖いくらいだった。

 一体、何が彼女達をこんなに変えたのだろうか。


「あの現象に、私は覚えがありますね……」

「え? そうなの?」

「お父様も、あのように急に変わりましたから。人間、強すぎる影響を受けると、あのように一転するようですね……」


 そんな彼女達の変化を、レティはそう評していた。

 どうやら、お父様もあのように変化したらしい。


「今回は、お姉様の優しさのおかげでしょう。親子揃って、人に影響を与えやすいんですね……」

「あ、あははは……」


 レティの言葉は、少し嬉しいものだった。

 私も、お父さんやお母さんと同じことができたのだ。それは、私にとって、とても喜ばしいことである。


「ま、色々とあったけど、私達としては部員が増えて、嬉しいよ」

「ええ、まさか、こんなに一年生が入って来てくれるなんて……」


 この状況に驚いていたのは、トルカとティアナさんも同じだった。

 二人には事情は説明してあるが、それでもかなり動揺している。

 今まで、人が少なかった家庭科部にこれだけの人が、複雑な事情で増えたのだ。それも仕方ないだろう。


「プリネさんは、大丈夫?」

「あ、はい。なんだか、楽しいです」


 彼女達と同時に、プリネさんも家庭科部に入ってきた。

 プリネさんは、貴族達のしたことは既に水に流しているようだ。彼女達が、かなり優しくなったのも影響しているだろう。


 こうして、プリネさんに関する騒動は終息した。

 色々とあったが、結果的にはいいものになったのではないだろうか。

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