こうかはばつぐんだ!
先日、押入れを整理していると面白い書籍を見つけた。
五行思想に関するものだ。
もはやソーシャルゲームがはびこる現代では知らぬ人がいないほどであろうが、
五行思想とは古代中国に起源を持つ、万物は火・水・土・木・金の5種類の元素からなるという考え方のことである。
それぞれの元素には得意とする元素と苦手とする元素が存在し、それを相剋と呼ぶ。
火は金を溶かし、金は木を切り倒し、木は土に根を張り、土は水を吸い上げ、水は火を消化する。
本を手に取りペラペラとページをめくり私は納得した。
万物に当てはまるとあるがまさにその通りで、これは我が家の縮図ともいえる。
妻は私をいがみ倒すが、子供にはめっぽう甘い。
対して私は、妻には頭が上がらないが、子供にはないがしろにされる。
そして、子供は妻には甘えるが、私のことは軽視する。
なるほど。よくできている。
私は再び書籍を押入れの深くへとしまうと、頬を塩水が伝った。