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作者: 手束心一

「おはよう!!」


「おはよう!!」


 俺は、今看護師をしています。人の命を扱っている仕事をしていますが、高校生の時は命を奪う方にいました。そう、俺は元犯罪者です。今からお話することは、俺が荒れていた頃のお話をします。


 あれは、高校1年生の時です。俺は、勉強は出来ないし、運動もできない、落ちこぼれ高校生でした。深夜徘徊は当たり前で、毎日深夜から明け方にかけて遊びまくりました。家に帰ると、両親が玄関に立っていつも同じことを言います。


「何時だと思ってるの!!」


「うるせ!!だまれ!!」


 あの頃の俺は、両親に反発し、暴行をしていました。本当は、したくなかったけどあの頃は荒れていたから仕方ないのかなぁって思います。


「隆二!!今日、学校は?」


「だるいから、いかない」


「ちゃんといきなさい!!」


「・・・・・・」


「いきなさい」


(瓶を投げる)


「痛い・・・」


「ふぅ」


「隆二、なにをしてるんだ!!母さんに向かって!!」


「うるせ~よ」


「なんだと!!」


 また、喧嘩してしました。そして、この後、俺は覚せい剤を使い、次の日に、人を殺し逮捕されました。刑務所の中は、すごく床が冷たく、薄暗い中で生活していました。あの頃の俺は、覚醒剤を使うこと快感を覚えていました。毎日見る幻覚はたまらなかった。人を殺すことは俺の場合は当たり前の毎日でした。


「竹本隆二、面会がきてるぞ!!」


「はぁ?」


「どうするんだ?」


「うっせ」


「まったく・・・」


「じゃあ、行くよ。しかたねぇ~な」


 面会に来たのは、友達でした。


「おっ!!山ちゃん!!」


「おう!!」


「元気か?」


「おう」


「どうした?」


「あ、あのさぁ、俺ともう関わらないでくれない?」


「はぁい?何を言ってるんだよ!!どうしたんだよ」


「ごめん。なんか、親が関わるなって・・・」


「えっ・・・・」


「ごめんね?バイバイ」


「おっおい!!俺を一人にするなよ!!なぁ!!」


 仲のいい友達を俺は失ってしまいました。大事な友達まで失うとは思っても見なかったです。



 次の日、裁判でした。裁判でも、俺は大事なもの失いました。俺が喋り終わった直後のことです。


「こっこれで・・・」


「あんたなんか、産まなきゃよかった」


「えっ・・・・」


「あんたなんか、産まなきゃよかったね?母さん、運悪いんだね?ごめんね?なんか、母さんの子供はずれだったなぁ~。あたりほしかった」


「外部の人は黙ってください」裁判官


 俺は、家族まで失ってしまいました。俺は、母さんに言われた言葉で目を覚ました。でも、はずれの子と言われて、すごく悲しかったことを思い出します。その後、判決が出て、三年間刑務所で過ごしました。


 俺は、刑務所を終えて、外に出たときなんて気持ちのいい風なんだと思いました。これから新しい人生をスタートさせようと思いましたが、金もなければ高校にもいけない。俺は、とにかく定時制の学校をすぐ見つけて三年間通いました。その後、すぐ命のかかわる仕事をしたくて、看護専門学校を無事、三年間通い、今は、看護師という職場にいます。


 

「おはようございます」


「おはよう。りゅうちゃん」


「今日はいい天気ですね?」


「そうだね」


「なんか、いつも悪いね」


「いえいえ」


「俺にできる事ならなんでもします」


「ありがとう」


 今では、患者さんからスタッフからも頼れる存在になってます。今は俺は三人の子供を持っているお父さんでもあります。毎日が楽しいというわけではありません、時には、俺の両親に悪口を言われるときもあるけど、前を向いて歩いて生きて生きたいと思います!!


 皆さん、命を大切にしましょう!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] かつては荒れてて、人を殺した主人公ですが、今はちゃんとした生活を送れてて良かったです! その昔があったからこそ、今の自分がいるということを感じました!!
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