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【うろ夏の陣】 8月14日~15日 決戦!

とても遅くなってしまい、申し訳ありません!なかなかまとまらず、結局いつものごとく低クオリティーになっちゃいましたが、読んでいただけると幸いです

夜の町を、ルナに乗って全力で走る。


__レイ、ほんとに向かうの!?


「うん、ボクにも何かできることがあるかもしれないでしょ」


__そなたが動くこともないと思うがのう…邪霊は放っておいてもこっちに来るじゃろ。妖怪であれば、陰陽師の小娘が浄化するのではないか?


隣を走るシルフィが欠伸混じりに問いかける。


「それでも、だよ。なんとなく嫌な感じがするし…」


__仕方ないですわね。行くのであれば、私達が全力で協力しますわ


「協力してくれるの?」


ため息を吐きつつも協力を申し出るアクアに少し驚く。


__そもそも、反対するのでしたらとうに止めていますわ


「それもそっか…。みんな、わがままなのは分かってるけど、少し力を貸して!」


__もちろんだよ!


__邪霊だろうと妖怪だろうと、全部けちらしてやるぜ、コラ!


__おう、任せろ!


__できる限りのことはさせてもらいますね


__仕方ないのぅ…


__レイが言うなら、協力は惜しみませんわ。


__どうせ暇だし、ワタシも手伝ってあげるワ。


「みんな、ありがと!」


__レイ、敵がどれだけいるのかはわかりませんが、聖気は多用しないようにしてください。


「なんで?妖怪にも多少は効きそうだと思うけど…」


__効果の問題ではありません。聖気はレイ自身の生命を変質させたモノ、使いすぎると危険です。だから、後ろから私たちに指示を出すようにしてください。くれぐれも、無理はしないでください


「…わかった、できるだけ気をつけることにするよ」


多分、向こうもこっちに来るし戦うことになると思うけど。あれ?そういえば、ジーヤの姿が見えないような…

__近いぞ、敵に備えるのじゃ!


シルフィに声をかけられて思考を打ち切る。スピードを上げるルナから振り落とされないようしっかり張り付く。











__あれが親玉か、オイ?


__そのようですわね。さて、レイ。どう攻めますの?


周囲に大量の妖怪、正面には怪しげな雰囲気の老人”小角”と右側にしか角のない、人のような妖怪のような、よく分からない雰囲気の女の子。


「ええ、と…ルナとシルフィはこの場で待機、アクアとミゾレは右側。クレイ・フレイは左から攻めて。ウェズは空から援護!」


小声で精霊達に指示を出しながらルナから降りる。


「小角様。私は誰を殺せばいいの?」


女の子がためらいなく小角に問いかける。殺気とかそういうのはわかんないけど、無垢な感じが怖い…。


「誰でもよい」


とりあえず、周りの妖怪を減らすことからかな。囲まれるのはまずいだろうし、数が多いと隙をつかれる可能性もありそう。妖怪も浄化できればいいけど…


「じゃあ、あの子。だって、美味しそうなんですもの」


どう動くか考えてると、女の子がこっちを指さして…って、狙われてる!?


__レイ、下がってて!


__真っ先に狙われるとは…モテる女は辛いのぅ


「シルフィ、笑い事じゃないから…鬼にモテても嬉しくないよ!」


一歩前に出て、棒を構える。ここに来るって言い出したのはボクだし、精霊に任せるわけにもいかないよね。命の危機なんてはじめてで怖いけど、男は度胸!…あ、今は女だっけ。


「まず逃げられないように足を切らなきゃ」


すらりと爪を伸ばして女の子がこっちに駆けてくる。応戦しようと身構えたとき、目の前に割り込む二つの影


「見つけたぞ、雪姫!」


片方が叫ぶ。


「私をその名前で呼ばないで。私は雪鬼よ」


「違う!雪姫だ!思い出してくれ!」


何か、様子がおかしいような…


__あの雪姫という者、恐らく鬼に憑かれておるな。


「えと…じゃあ、元は普通の人ってコト!?」


__普通かどうかは別として、人であったことは確かじゃな。ああなってからまだ日が浅いからか、気配が不安定じゃ。


時折飛びかかってくる妖怪を軽くあしらいながら雪鬼を観察するシルフィ。


「不安定…人に戻る可能性もあるの?」


__それは妾にはわからぬ。ただ、可能性はゼロではないじゃろうな。


__レイ、危ない!


ルナに言われて振り返ると、飛びかかってくる妖怪が視界に入る。とっさに棒を横なぎに振り抜き、弾き返そうとしたはずが、棒が当たった妖怪が砕けるように消える。…今の消え方、邪霊と同じ?


__む、聖気は妖怪にも有効か…便利なものじゃのう


「びっくりした~…」


__レイ、怪我とかはない!?


「うん、大丈夫。ええと…妖怪にも聖気が効くってことは…もしかしたら、雪姫さんに憑いている鬼も浄化できるかな?」


少なくとも、雪鬼が振り回してる黒い刀を浄化するくらいなら…


__可能性はあるじゃろうな。しかし、大量の聖気を使うとなると…そなたの身が危ういかもしれぬぞ?


__レイ、無理はしないって約束したよね


「大丈夫。ちゃんと量は調整するし、もし動けなくなってもルナ達が守ってくれるでしょ?」


__はぁ…仕方ないな。ただ、絶対に無理はしないようにね


「…わかってるよ」


雪姫さんと戦っている二人に意図を説明して、後ろに下がって聖気の大盾を創造する。今までで一番大きいものだけど、疲労感はまだ無い。後ろはルナ達に任せ、ボクは盾で身を守りつつ、さらに聖気を込めることに集中する。


__レイ、聖気を使いすぎじゃ、もう少し加減せぬか!


「大丈夫だって!」


雪鬼を抑えている二人が飛び退くのを確認して太刀を構える雪鬼に突撃。


「いっけええええぇ!」


手応えを感じ、さらに押し込む。一瞬拮抗した後、盾が砕けて弾かれる。盾が砕けた途端に一気に襲いかかる疲労感。…ちょっと無理したかな。二人と数度言葉を交わし、その場を任せることに。視界が霞んで、呼吸も苦しいけど、まだ決着が付く気配はない。みんな戦っているのにボクだけ休むわけにもいかないよね。













日付が変わって丑三つ時、すっかり遅くなっちゃったけど帰路につく。結論から言うと、ボク達は小角を倒すことができた。…意識が朦朧としててなにがあったかはわからないけど…。今も、意識が朦朧としていて歩いているのか、立っているのか、座っているのか…もしかしたら、倒れてるのかもわからない。精霊達が何か言ってる気がするけど、うまく聞き取れない。ここで倒れてたら、朝見つけた人がびっくりするだろうな…。そんなことを考えながら、意識を手放した…と思う。

路上で倒れたレイ君は精霊達が責任を持って回収しました。

これで「精霊憑きの新天地?」のうろ夏の陣は終了です。後日談は入れる予定…予定ですが、本編は終了です!

企画発案の三衣 千月様、コラボしていただいた方々、そして読んでくださった方々に心より感謝です!ありがとうございました!!

精霊憑きはまたドタバタ、ほのぼの(?)とした日常に戻りますが、これからもよろしくお願いします!

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