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騎士団長と拾われ姫の攻防  作者: 朝野とき
あらすじ・登場人物
46/104

第3章までのあらすじ・登場人物

更新に間があきましたので、第1~3章のあらすじを入れています。

これまでのあらすじ不要の方は、次話の第4章「青碧の海1(ミカ視点)」からお読みいただければと思います。

<ここまでの主な登場人物>


● ミカ(美香)

 異世界のフレア王国にトリップしてしまったときに19歳。こどもの頃バレエを習っていたこともあり、姿勢が綺麗。黒目黒髪。心に辛さを抱えていても、微笑みでかわして隠してしまうところがある。父を小学生の時に亡くし、母と二人暮らしだった。


● アラン・ソーネット

 近衛騎士団長。およそ29歳。金髪碧眼で整った顔立ち。亡き母との約束で、老人と婦女子には特に優しく接する。騎士の鍛錬に関して超真面目。「堅物アラン」のあだ名がついている。実は悪戯好きなところもある。両親は共に他界している。


● セレン皇太子殿下

 フレア王国の皇太子。国内を視察にまわり、また諸外国との外交をとりもつ活動をしていることから「和平の殿下」と称される。特にアランが護衛していることが多い。


● ディール・ソーネット

 アランの兄。フレア王国で伯爵位をもつ。いずれ母の血筋より、侯爵位も賜る予定。セレン皇太子殿下とは同じ年で仲が良い。


● リード・ソーネット

 アランの弟。魔術師。膨大な魔力を内包する、らしい。


● キース

 アランの館の庭師。特に薔薇を扱う。フレア王国ではかなり珍しい黒目黒髪。ミカは、キースの黒目黒髪が懐かしくて、よく話しかけている。古語が話せる。年齢不詳だが、ミカから見るとアランと同年代。


● マーリ

 ミカの侍女。才色兼備。ミカを諭したり、いろいろ察したりとミカより年上のようだが、実は若く十代後半。古語が話せる。


● グールド

 アランの館の執事。有能。アランの幼い頃から館の執事に仕え、その成長を慈しみ深く見守っている。年齢は五十代半ば。


● ユージン

 アランの旧友。現在、騎士見習い寮の指導長。体格大柄で精神的にも懐が大きい。槍を得意とする。平民出身。三十代前半。


● ロイ・アスカム

 騎士見習い寮の寮生の代表。純情、真面目。平民出身。十代後半。




<第3章までのあらすじ>


 日本に住む、大学に入学してまもない19歳のミカは、ある日突然すいこまれるようにして見知らぬ異世界に来てしまう。空から落下してきたミカを受け止めてくれたのは、金髪に青碧(せいへき)の瞳、白い騎士服に身を包んだ男性――アランだった。

 そうして近衛騎士団長であるアランの館に軟禁――借り暮らし(?)して一年。なぜかそのアランの婚約者になることを唐突に告げられる。

 実は、ミカは元の世界に日本に「帰りたい」という想いを断ち切ることができないでいた。いつか帰られたら――その願いを抱えつつも立場上、意思表示できないままに暮らしている。

 それなのに、近衛騎士団長アランとの「婚約者」の発表はフレア王国内で正式にされてしまい、さらにミカは好意を伝えてくるようになったアランの眼差しに戸惑うこととなる。

 こうして迷いの中にあるまま、ミカは初めての外出をアランと経験することに。


 だがアランとでかけた先の衣装屋で、小さな頃からアランを慕っていたというパール侯爵の娘のレイティと鉢合わせする。アランのいないところで暴言を吐かれるミカ。

 なんとかレイティの言葉は聞き流せたものの、その後、アランの兄ディール、弟の魔術師リードと中流貴族に変装したセレン皇太子殿下が外出に合流することになってしまう。アランはミカと手をつなぐと約束していたのに、状況に流されるようにしてミカの手を兄にゆだねてしまい――。

 アランが席をはずしている時に、セレン皇太子殿下の口からミカに宣告される。

『帰還は…ない』

『ミカは、こちらで一人の女として…アランの傍で一生暮らせ』

 殿下より一方的に告げられた高圧的な言葉に怒りと悲しみを抱えるミカ。日本に帰られないと突きつけられて、苦しむ。だがそれを口にすれば自分の立場も命も危ういと感じ、ただ黙ってやりすごす。

 そんなミカの様子がおかしいことにアランは気付き、そっとその胸の内を開けられるようにと願い、夕暮れの丘で抱きしめる。

 初めて素直に涙をこぼす、ミカ。心がすこし解けていくのを自覚した時間だった。


 だが、アランとミカの心がかよい始めた裏で、ミカの身体に誰かから流しこまれた魔力があることが発覚し、セレン皇太子殿下の目にとまっていた。特に疑いをもたれているのは、アランの館で庭師として働く黒目黒髪のキース。ミカと親しいことも、庭師の身分でありながら基本的に貴族しかあやつれないはずの古語を使えることも疑いの理由となっていた。

 アランは皇太子殿下からその旨を告げられ、心をざわつかせる。そこにさらに、キースとミカが親しそうに話しているところに出くわして嫉妬を隠せなくなる。

 一方的にすねるような態度をとってしまうアラン。ミカとの距離がつかめず、悔やむところを、執事のグールドにいさめられ、また侍女マーリの協力もあって、アランはミカの心に近づけるようにと夜のテラスでミカとゆっくりと話す時間をもつようになる。

 そこで初めて、アランはミカの置かれた立場というものがどれほどミカを孤独にしていたかに気付いていく。


 互いにふたりで語らう時間をとるようになりすこしたつうちに、ミカの心もアランと暮らしていくということを少しずつ受け止めて考えられるようになった。

 「好き」や「恋」の感情にまでは高まらずとも、アランのことを知りたいと思っていくミカ。そのはじめに、アランが子供の頃過ごした「騎士の見習い寮」をたずねたいと思い立つ。

 アランと共に「婚約者」として騎士見習いの前に立つミカ。自分が「婚約者」と名乗る決心をした時でもあった。そこで、アランの旧友のユージンや、騎士見習いのロイと知り合うミカ。すこしずつ黒目黒髪の「ミカ」として受け入れられていく実感を持つ。

 だがアランとミカの婚約を良く思っていない輩も当然いた。その筆頭は小さな頃からアランを慕っていたパール侯爵の娘レイティの親戚の者、バリーだった。上流貴族としてのおごり高ぶる言葉でミカに暴言を吐き、さらにアランに試合を申し込んでくる。

 ミカの名誉を守るために試合に応じるアラン。

 見事にアランはバリーに勝ち、ミカのもとに戻ってくる。

 こうしてミカはフレア王国の中での騎士の立場や、王国の規模に触れることになった。

 その大きさや自分の状況をあらためて感じる中……、アランとミカは騎士見習い寮を後にして、ドレスを受け取るために、ふたたび衣装屋へと向かうのだった。


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